- 発行日 :
- 自治体名 : 石川県能美市
- 広報紙名 : 広報のみ 令和7年6月号
九谷焼作家の武腰一憲さん(寺井町)が日本芸術院賞に選出されました。山岸大成さん(寺井町)に次いで、市内からは2年連続となります。また武腰さんは、昨年度に日展の内閣総理大臣賞、一昨年度に都知事賞を受賞されています。6月24日、日本芸術院会館(東京都)で授与式が予定されています。
受賞対象となった作品「月の器・帰路」は、第11回日展に出展したもので、古都サマルカンドの情景を九谷五彩と『サマルカンドブルー』と名付けた「紺青」で色鮮やかに表現されています。雲がかかりつつも煌こうごう々と輝く巨大な月の下、ロバに乗り帰路に着く現地の民族衣装をまとう老人の姿を、大きく鮮明な影とともに描いています。独自の物語を想像させる逸品です。
5月14日、武腰さんが市役所を訪れ、井出市長に受賞の喜びを報告されました。武腰さんは「日展の内閣総理大臣賞に続き、重みのある賞を頂いたことに驚くと同時に感激しています。今後も目の前の公募展に向け、生涯のテーマである『サマルカンドブルー』の作品を創作してまいります」と述べられました。
また武腰さんから、花器「月の器・静座(せいざ)」をご寄贈いただきました。
武腰一憲さん略歴
昭和31年 能美市寺井町生まれ
昭和54年 金沢美術工芸大学産業デザイン学科工芸デザイン卒業
平成26年 「日本現代工芸美術展」文部科学大臣賞
平成31年 「日本現代工芸美術展」内閣総理大臣賞
令和5年 「日展」東京都知事賞
令和6年 「日展」内閣総理大臣賞
現在 現代工芸美術家協会理事、石川県美術文化協会理事