くらし 特集 わたしたちの地球を考える〜子どもたちと市環境基本計画から学ぶ〜(1)

日々の暮らしの中で、わたしたちは変化を見過ごしていないでしょうか。わたしたちが暮らす地球は、近年、環境が大きく変わってきています。
暑い夏に、蚊がいなかった―。
猛暑の影響で、わたしたち人間だけでなく、生き物の生態までもが変わり始めています。
市ではこうした環境問題の対策として、第二次環境基本計画で5つの行動方針(左表)を定めています。また、すでに市内小中学校では、子どもたちが環境について学び、考え、行動する取り組みが始まっています。
今回の特集では、5つの行動方針をもとに、子どもたちの学びや声にスポットを当てます。子どもたちと一緒に、これからの地球を考えてみませんか。

▽第二次環境基本計画 5つの行動方針
・良好な生活環境の創出
・豊かな自然と歴史資源の保全・育成
・循環型社会の形成
・地球温暖化対策の推進
・環境と共生する人づくり

◆良好な生活環境の創出
◇なんでポイ捨てってなくならないの?
大関小学校 クリーンアップ作戦「ゴミ探検」
・ゴミ拾いで地域を見つめなおす
大関小学校では地域の人や大関クリーン隊と一緒に、全校児童で地区内に捨てられているごみを調べる、クリーンアップ作戦「ゴミ探検」を行いました。また、5・6年生はゴミ探検に向けて川のごみがどうやって海にたどり着くかの授業も受け、ポイ捨てや川ごみへの理解を深めました。
ゴミ探検では、全校児童が4ルート8班に分かれ実際に道路を歩き、地区内を調査。ごみを拾う係と記録係を分担し、ごみ拾いをしました。また、プラスチックごみや空き缶など、ごみの種類別に集計をし、全体のごみの総量も測りました。
その後、ごみを種類別に集計した表をもとに、児童たちは気づいたことやどうしたらごみが減るのかなどについて話し合いました。
雑草の間に隠れているごみを見つけ、調査する児童たち。見えづらい課題に目を向け、地域の実態を知った児童の思いや考えと向き合うことによって変わっていくのは、大人のほうかもしれません。

◇子どもたちのつぶやき
・たばこがたくさん捨ててあったから、大人がごみを捨てている!
・ポイ捨てをすると地球がごみだらけになっちゃう
・みんなに呼びかけたらごみは減るかな?
・ごみが落ちていないきれいなまちになったらいいな♪

◇子どもの意見が大関を変える
大関クリーン隊 隊長 伊藤浩(いとうひろし)さん
大関クリーン隊の誕生のきっかけは、ポイ捨てが多いという意見があったこと。令和2年からゴミ探検を始め、当時は児童も希望制でした。ゴミ探検をすると、何もないと思っていた道にごみが落ちていることが分かります。また、継続して参加している子どもたちから「いつまでごみを拾い続けるの?ごみを捨てないルールが必要」という意見もありました。子どもたちはゴミ探検を通じて、この社会をどうしたら変えていけるかということまで気づいたんです。
今年は活動を始めて6年目ということもあり、小学校の全校児童と一緒に取り組みました。今回体験した話を家族に話してもらえたら、大人の意識も変わってくるチャンスかなと。一番の目標は大関から世界をきれいにすることなので、地域の意識が変わっていくような取り組みをしていきたいです。