くらし 特集 わたしたちの地球を考える〜子どもたちと市環境基本計画から学ぶ〜(2)

◆豊かな自然と歴史資源の保全・育成
◇生き物ってどうやって生きてるの?
磯部小学校 ビオトープで生き物を見学

・生き物が住む場所に目を向ける
磯部小学校3年生60人は地区内のビオトープを見学し、生き物を観察しました。コミュニティセンターや地域コーディネーターの協力を得て、ビオトープで自然観察を始めたのは3年前から。児童たちは生き物を捕まえるための虫かごと虫取り網を持ち、草の間や池の中を観察しました。
草むらにはバッタやカエル、カマキリがいて、水辺にはメダカやザリガニが生息。バッタを後ろからそっと捕まえたり、池の中に網を入れすくいあげて、どんな生き物がいるか観察したりしていました。
自分の体よりも小さな生き物を、そっと手に乗せ見つめる子どもたち。そのまなざしの先に、自然の豊かさや生き物の尊い命が広がっていました。

◇ビオトープで出会ったヤゴを飼育
有吉(ありよし)さん
水辺にいたヤゴを網で捕まえました。病気にならないようにいつも見ています。えさのエビとメダカを捕まえてきて、ヤゴにあげていたら、脱皮していました。ギンヤンマに成長するように大切に育てます。

◇子どもたちのつぶやき
・なんでビオトープには生き物がたくさんいるの?
・生き物のための環境をととのえたい
・いっぱいの虫はどこからきたんだろう?

◇目がキラキラしてるんだよ
地域コーディネーター 西 富治雄(にしふじお)さん
磯部地区ビオトープが完成した10年くらい前から、小学校の環境学習にビオトープ見学が組み込まれて、今は3年生の子どもたちが毎年見学に来ています。
私も自宅でビオトープを作っていて、環境学習で利用してもらっています。規模が大きくなり、池に入れたはずのないドジョウがいたことも。子どもたちの観察会のときに分かるのが楽しみですね。
観察会をしていると、子どもたちの目がキラキラしているんです。メダカの捕まえ方を少しだけ教えると、試行錯誤しながら格闘していて、自分も昔そうだったなと思い出しますね。捕まえた生き物を持って帰って育てたい子も大歓迎で、家でも生き物に触れて家族で話してほしいなと。観察会を通じて、普段から子どもたちが声をかけてくれて、交流が続いていることも、とってもうれしいです。

◆循環型社会の形成
◇葉っぱってリサイクルできないのかな?
加戸小学校 廃材を使って積み木づくり

・福井県産材を使った児童の挑戦
加戸小学校4年生の23人の児童が挑戦しているのは、積み木づくりです。4年生では総合的な学習の時間に、環境学習を行っており、今年は森林問題に着目しました。調べ学習を進めるうちに、福井県産材の利用が進んでいないことが判明。木材の利用を促進するために、自分たちにできることを考え、積み木づくりを思いつきました。
ある児童の「作った積み木を幼保園にあげよう」というひと言から、積み木は地元の保育施設にプレゼントすることになりました。
廃材が子どもたちのアイディアという魔法にかかり、積み木に変身。循環型社会の実現は小さなアイディアの積み重ねかもしれません。

◇子どもたちのつぶやき
・福井県の人工林は43%で自然林は57%なんだよ
※民有林
・木の枝は何かに使えないかな?

◇親子でリサイクルを学ぶ
市内小学生を対象とした、遊びながら環境について学べる「ecoアクション・キッズさかい」で二日市(ふつかいち)リサイクルセンターを見学しました。参加した児童と保護者は、集められたプラスチックゴミがいくつもの機械を通って再資源に変わっていく様子を間近で観察。また、ゴミの分別ゲームやペットボトルのキャップ(プラスチック)で工作をして、リサイクルについて学びを深めていました。