- 発行日 :
- 自治体名 : 山梨県上野原市
- 広報紙名 : 広報うえのはら 2025年9月号
林本さん:私は、横浜から東京まで通っていたときと比べて、通勤時間が片道プラス1時間くらい増えて、往復4時間半以上かけて通っているので、電車の中での時間を有意義に使おうと、本を読むことに目覚めました。横浜にいる時は本なんて全然読まなかったんですけど、こっちに引っ越して来てからは、そういう時間の使い方もいいなと思っています。あと、平日は東京、休日は山梨なので、自然いっぱいの生活にどっぷりと浸かっているわけではなくて、都会と田舎、半々の生活という感じですね。
司会:できた時間を有意義に使うために本を読むって良いですね。心に余裕ができるというか。通勤時間が長くなってしまったのではなくて、使える時間が増えたという考え方ですね。
林本さん:まさにそうですね。あと、引っ越す前は、「少し残業して帰ろうかな」みたいなことも結構あったんですけど、今は、電車の本数も少ないし、少しでも残業すると、帰ってくる時間も遅くなるので、効率よく仕事をするようになったと思います。いつも定時で上がって7時半頃には家に着く生活で、仕事の面でも良い効果があったと思っています。だらだらと仕事をせず、スパッと気持ちを切り替えて「帰ろう!」という感じになりました。
川邊さん:大事なことですよね、生活のメリハリ。私は、上野原に来てから自分のやりたい仕事のことにたくさん時間を使うようになったので、反対にメリハリが全然無くて…。24時間仕事のことっていうか…。古道具とたこ焼きのお店をやっているんですけど、仕事のことばかり考えていて、あまり休めていないかな…。せっかくこんなに良いところに住んでいるんだから、うまくメリハリをつけて生活したいなって、今後の目標として思っています。
吉岡さん:私は移住前、看護師をずっとやっていたんですけど、上野原に来てからは、賃貸した家の修繕をやっていて、それが終わってから働こうかなと思っていました。敷地内で畑仕事もしたりして、そんな生活をしていたら、私が移住するときに担当してくれた市の移住コーディネーターさんが、「移住コーディネーターの募集があるから、応募してみない?」と言ってくれて、今は市の移住コーディネーターとして働いています。町田にいたときは、仕事に行って職場の人と喋るぐらいで、あまり近所の人と話していなかったけど、上野原に来てからは、ご近所さんとたわいもない話をしたり、知り合いの知り合いとつながって友達になったり、たくさんの人と喋る機会ができたかなと思います。
司会:皆さんは、上野原に移住してきて、女性ならではの目線で感じたことはありますか?
林本さん:とにかく治安がいいです!やっぱり東京も神奈川も、場所によりますけど、残業で遅くなると、駅に酔っ払いがいたりとか、当たり前にある光景ですけど、上野原に引っ越してきてから1度も見たことがないです。
川邊さん:確かにないですよね。私はもうどっぷり上野原に浸かっているから、そんなこと考えたこともなかったけど、日常で本当に見たことが無いから安全ですね。家の外で何かしていても、買い物に出かけても、誰かに声をかけてもらえて嬉しいし、みんなにちゃんと見守られているなと感じます。子供たちにも「あ、たこ焼き屋さん」って声かけてもらったり、下の名前で呼んでくれたり、そういうの「なんか、良いな」って思います。
中川さん:西原の人たちもとても温かいんです。私が引っ越すとき、荷物を運んでくれた西原地区担当の運送業者さんが、「良かったね、この地域はみんな良い人たちばかりだよ。」と言ってくれて、それでとても安心しました。あと、私は東京生まれ、東京育ちなので、「田舎暮らし良いです!」みたいに言っていますけど、実際は、虫とか超苦手で…。やっぱり古い家だから虫も出るし、夜とかも暗くて怖いし…。でも、だんだんと慣れてきて、虫も夜も大丈夫になってきてはいます。
司会:買い物とか、そういった部分では、正直どうですか?
吉岡さん:うちの近くで週に1回、魚や食品の移動販売をやっているんですけど、そこに地域の人たちがよく集まっていて、ほのぼのしていて良いなと思います。たまに行っていたけど、最近は仕事で行けなくて寂しいです。
川邊さん:やっぱり都会は、いろいろなお店が近くにあるので、上野原に引っ越した当初は不安がありました。でも暮らしてみたら、意外と不便とは感じないかも…。そうは言っても、夜はどの店も閉まるのが早いので、「夜どこに行く?」とか「どこに食べに行く?」っていうのがいつもの会話になってしまいます。
林本さん:私の家の近くにスーパーはあるんですけど、8時に閉まっちゃうんです。定時で上がって、急いで帰ってきたら間に合うんですけど、少しでも残業すると間に合わなくて、夕食の調達が結構難しいです。東京の方で食べて帰ってくるか、土日に買い込んだ食材でなんとかするんですけど、近くにずっと開いているスーパーやコンビニがないのは、少し不便を感じますね。
・上野原市への移住によって増えた通勤時間が、自分に新しい発見をもたらしたと話す林本さん
・市内のどこに出かけても、誰かが声をかけてくれることが嬉しくて安心すると話す川邊さん
・市の移住コーディネーターをすることで、周囲の人との会話やつながりが増えたと話す吉岡さん
・畑生活や田舎暮らしに憧れて飛び込んだものの、虫や夜の暗がりが怖かったと笑う中川さん