くらし 特集 「平和の灯」、広島から上田へ 中学生がつなぐ平和への想い(2)

■見る・聞く・知る
過去の悲惨な歴史を繰り返さないためには、正しい歴史を知ることが大切です。
ピースパークツアーや広島平和記念資料館の見学をとおして、中学生は何を思ったのでしょう。

●公園全体が被爆者のお墓 柳澤さん
広島に来る前は、がれきを全て片付けてから復興したと思っていました。
しかし、ピースパークツアーで「ある程度の遺骨は収集したが、その上に砂をかけて復興したため、地面の下にはまだ眠っている人がいるかもしれない。公園全体が被爆者のお墓」という話を聞き、明るい気持ちで歩くというよりも「歩かせてもらいます」という気持ちで訪れる場所だと思いました。

●平和について訴えていきたい 福嶋さん
核兵器は恐ろしいということが一番よく分かりました。
物理的なダメージだけでなく、人々の精神も壊し、家族の絆も引き裂く恐ろしいものだと感じました。
今、世界に一番大切なことは、「戦争をしない」「核兵器を使わない」ことです。そのためには、もっと核兵器の惨状や恐ろしさを発信して、平和について訴えていく活動が大切だと思いました。

■つなぐ
平和への想いを未来へつないでいくため、「平和の灯」の尊い火を分火しました。

●核兵器を無くす努力をしていきたい 中村さん
「平和の灯」は思っていた以上に火が強く、亡くなった方の「核兵器を無くしてほしい」という想いが伝わってきました。
今回学んだことを少しでも多くの人に伝えて、この世から核兵器を無くす努力をしていきたいと思います。

■伝える
広島市を訪問した中学生が、平和学習で学んだことを保護者や学校関係者へ報告しました。
広島で「見て・聞いて・知った」ことを自分の言葉で伝えました。報告会の様子は動画でもご覧いただけます

・報告会の様子は動画でもご覧いただけます

●学んだことを伝えていきたい 正木さん
核兵器の脅威と教訓について深く学びたいと思い、平和学習に参加しました。
被爆者の方のお話を伺うことができたのは、とても貴重な経験でした。
当時何が起き、どのような思いだったのかを知ることができたので、私のできることから次世代へ伝えていきたいと思います。

●自分にできることを探求していきたい 森川さん
「復興」とは、都市の活気を取り戻すだけではなく、平和資料館などを整備し、核兵器廃絶や平和を願う拠点としてあり続けること、次世代へと語り継いでいくことだと思いました。
被爆者の方から、「戦争と平和について考え、自分にできることから始める」という言葉をいただきました。私も、自分にできることを探求していきたいです。

●私たちが平和への想いを語り継いでいきたい 上田さん
平和学習をとおして、戦争や核兵器の悲惨さがよく分かりました。
当時の体験を語れる人が年々少なくなっていますが、私たちがその想いを語り継ぐことで、戦争や核兵器の悲惨さ、平和の大切さが忘れられることは無いと思います。
「核兵器廃絶」「恒久平和の実現」に近づけるため、今回学んだことを周囲に伝えていきたいです。

●平和への想いを広めていってほしい 丸子中学校校長 小山さん
事前学習や広島市訪問をとおして、中学生が核兵器廃絶と恒久平和を願う「平和の使者」として、立派に成長していることを強く感じました。
今回の学びを胸に、一人一人が平和への想いを広めていくことを期待しています。

■上田市誕生20周年記念 非核平和都市宣言15周年記念
●上田市平和祈念事業
~音楽と映像がつむぐ平和への願い~
令和7年は、戦後80年と上田市「非核平和都市宣言」15周年の節目にあたります。
この節目にあわせ、広島から「被爆ピアノ」で平和音楽活動を展開される矢川光則氏と、上田市出身のコカリナ奏者・黒坂黒太郎氏らをお招きした平和祈念事業を開催します。
日時:12月21日(日)13:30~17:05(開場13:00~)
場所:上田文化会館 ホール
定員:500名
料金:無料
申込:不要

ホワイエで「平和の灯モニュメントデザイン」応募作品を展示します。

問合せ:人権共生課
【電話】23・5393