- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県伊那市
- 広報紙名 : 市報いな 令和7年10月号
■東春近のろしの会
今回は「東春近のろしの会」の活動を紹介します。
平成19年の大河ドラマ「風林火山」をきっかけに、かつて武田信玄が情報を伝達する手段として活用していた狼煙(のろし)上げを今に再現するため、飯田・下伊那地域が主体となり平成20年に「武田信玄狼煙会」が発足しました。
「武田信玄狼煙会」から上伊那地域にも参加の呼びかけがあり、東春近地区で協議を行い、平成24年に立ち上げたのが「東春近のろしの会」です。
今年は8月30日(土)に狼煙リレーが行われ、地域住民や東春近小学校6年生など約50人が、会場である原新田一本松公園に集まりました。はじめに公民館長から狼煙や武田信玄についての話を聞き、竹で組んだ土台に藁(わら)や杉の葉を乗せて狼煙台を組み立てました。そして小学生みんなで火おこしを開始。煙が出てくると慎重に火種を火口(ほくち)に移し、火がつくと歓声があがりました。
西春近の「物見や城(ものみやじょう)」から狼煙があがり、いよいよ東春近の番。手作りのトーチに火をともして狼煙台に点火しました。みるみるうちに煙が増え、見事な狼煙となりました。参加した児童は「火おこしは難しかったけれど、自分たちの火で狼煙を上げられてよかった」と話していました。
かつて活用されていた通信手段を学ぶことで歴史や文化に触れ、地域を越えた連携と交流につながる狼煙を、これからもつないでいきたいと思います。
