- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県東御市
- 広報紙名 : 市報とうみ 2025年5月号
■産後の体と心
妊娠経過中や出産で様々な変化がおこります。どのような心身の変化があるかを知って、よりよい新生活のスタートのために参考にしていただきたいです。
出産後、母体が妊娠前の状態に戻るまでのおよそ6~8週間程度を産褥期(さんじょくき)と呼びます。産後の体について、全治数か月の事故にあったようなものだと例えられることもあります。そんな状況でも、ママになると自分のことは後回しで寝る間も惜しんで育児に励みます。しかし、ママ自身の体の養生も育児と同じくらい大切です。産褥期は、まず体の回復に目を向けて過ごしていただきたいです。
妊娠すると子宮は、鶏卵大の大きさから臨月の頃には重さで20倍、容積では100倍になるともいわれます。これを1か月かけて子宮の内膜を修復しながら、妊娠前の大きさに戻ります。その他にも様々な変化が起こります。母乳の分泌に伴う乳房の変化、出産時にできたお腹や産道の傷の痛み、体や臓器を支える筋肉のゆるみによる腰痛、骨盤のぐらつき、尿漏れなど多くのママが経験します。
産後はとにかく育児以外は横になって子宮や骨盤底筋などに内臓の重さをかけないようにして過ごすことが回復の近道です。見えない部分だけに意識して休養をとることが必要です。
体だけではありません。出産を機に女性ホルモンが一気に減少することで気分の落ち込みやイライラしやすい状況になっています。加えて育児不安や睡眠不足などが重なり心のバランスを崩してしまうことがあります。多くは一時的なものなので赤ちゃんとの生活に慣れるに従って軽快し、気分も上向きになってきますが、場合によっては長引いてしまうこともあります。そんな時は我慢せず医師や助産師にご相談ください。
助産所とうみでは産後ケアで産後の心身のお悩みや育児のコツを一人ひとりにあわせて一緒に考えます。ご家族だけでサポートが難しいときなどご利用ください。
問い合わせ先:助産所とうみ
【電話】62-0168