- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県長和町
- 広報紙名 : 広報ながわ 令和7年7月号
■6月12日(木)開催
演題:「糖尿病と歯周病の関係」~意外と知らないお口と全身の関係性~
講師:長野県歯科医師会理事 林歯科医院(松本市)院長 林清永先生
古町コミュニティセンターにて、6月の研修会を開催しました。
今回は、「糖尿病と歯周病の関係」~意外と知らないお口と全身の関係性~と題して、長野県歯科医師会理事で林歯科医院(松本市)院長の林清永先生にご講演いただきました。
お口の健康と全身の健康についてとてもわかりやすくお話をいただきました。先生のご講演の内容をQandA形式で皆さんにもお伝えします。
◇QandA
Q 歯が抜けても入れ歯にすればいい?
A 残っている歯の本数と咀嚼効率には関係があり、総義歯は1/10程度の能力しかないと言われています。「体力・抵抗力」を得るために食べることが大切!必要なエネルギー量の確保のためにも歯を大切にしていきましょう!
Q 歯の本数・義歯使用の有無と「転倒」との関係はある?
A あります。歯が抜けてから、義歯を使わないと、義歯を使っている人よりも2.5倍も転倒しやすいという結果がでています。
Q 口の中の細菌の数は体のどこの細菌の数と同じ?
A 口の中の細菌の数は、直腸の次に多いです!歯みがきをしないままの状態でいると、口の中で爆発的に細菌が増殖してしまいます。お口の中の細菌は誤嚥や血液を経由して全身へと流れ、誤嚥性肺炎や糖尿病、心筋梗塞などの病気を引き起こします。
Q 歯周病って何?
A 細菌の感染による炎症性の疾患です。歯肉が炎症を起こし、歯を支える骨などが溶けてしまいます。痛みがなく進行するため、気づかず悪化すると膿がでたり歯がぐらぐらしてきて、最後には歯を抜かなければならないこともあります。そのため、定期的な歯科受診が大切です。
Q 歯の本数・義歯使用の有無と認知症発症との関係はある?
A あります。歯を失い、義歯を使用していない場合、認知症発症のリスクが1.9倍になることが示されています。
Q 歯の本数と歯科受診の関係はある?
A 定期的に歯科受診している方が、歯の本数が減らないことがわかっています。歯の本数を維持することが、転倒リスクを低下させ、医療費を下げ、健康寿命の延伸につながります。歯の具合が悪くなってから受診するのではなく定期的に歯科受診、歯科検診を受けましょう。
Q 糖尿病と歯周病って関係あるの?
A 2型糖尿病では、歯周治療により血糖が改善する可能性があります。また、糖尿病の治療により、歯周組織の炎症が改善することもあります。糖尿病の治療を受けるときは必ず歯周病の治療も受けましょう。
■大切なこと
「全身の健康はお口の健康から」普段からお口の中の管理をしておけば、いざというときにも慌てず対応ができます。
[参加された推進委員さんの感想]
・歯周病の怖さがよくわかりました。
・歯周病が糖尿病と関係していることがわかってよかった。
・自分と家族のこれからの生活習慣に役立てたいと思います。
問合せ:保健福祉課健康づくり係
【電話】68・3494