- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県長和町
- 広報紙名 : 広報ながわ 令和7年7月号
■古道を知り今そして未来へ
佐々木(ささき)駿(しゅん)隊員
こんにちは、協力隊の佐々木です。和紙の里には大型バスが行き交う季節となりました。春先から真夏日並みの陽気が続いておりますが、いよいよ来る夏本番。みなさま水分補給忘れずに体調に気を付けてお過ごしくださいね。
◇さて、半年ぶりの寄稿です…
冬場は恒例行事、楮(こうぞ)の収穫、皮むきがありました。保存会をはじめ農大、小学生らと作業しました。昨年から挿し木などをして実験的に楮を増やす取り組みも始めています。少しでも収量を増やせるように。
寝ても覚めても和紙の日々。和紙作りや紙漉きをはじめ、さまざまな創作和紙や作品制作にも深夜まで取り組んでいます。年末年始に東京・白金台にあるギャラリーの展示に参加し、3月には代官山のイベントにも出展。6月は須坂市内での展示を行いました。多くの方に長和町や立岩和紙のこと、自身の活動を伝える機会を得られています。
この2年半の地道な活動により少しずつ芽が出ている気がします。県内外の作家さんや企業から問い合わせを受けるなど、手漉き和紙への関心を持つ方は多い印象です。求められるのは、誰がどのように、どんな和紙を作り、そして和紙で何ができるのか。作り手としてこの当然の問いに応えていくためにも、実験や失敗を繰り返しながら自分の納得を追求しています。また、手漉き和紙を残していくためにも、いまの時代に魅力あるものとして訴求できるように、そしてアイデアを提案できるように、今後も試行錯誤や経験を積み重ねていけるように頑張ります。