- 発行日 :
- 自治体名 : 長野県木祖村
- 広報紙名 : 広報きそ 392号(令和7年9月25日発行)
■猛暑に想う
今年の夏は、異常なほど暑かったですね。(もしかすると、このコラムが広報に載る時点でも相当暑いかもしれません。)
全国の最高気温が更新(群馬県伊勢崎市で41.8度を観測)されるなど、とにかく「今日も暑いねー」があいさつ代わりの夏でした。
この暑さの原因は言うまでもなく、「地球温暖化」が影響していることは間違いありません。
先日、気象の専門家である、長野気象台長にお目にかかった時、この猛暑の原因を尋ねてみましたが、やはり温暖化の影響で、偏西風の動きが変わり、1月のコラムでも書いた冬の低気圧の停滞が、夏は高気圧の停滞を招き、非常に暑い日が続いているそうです。
今年は暑いだけでなく、雨が降らずに、一部地域で干ばつが発生したかと思えば、お盆期間には九州地方で線状降水帯が発生して大量の雨が降り甚大な被害があったりと、想定を超える異常気象となっており、この現象は、今年だけではなく、これからも続いていくと見込まれています。
では、私たちはどうしたらよいか?ですが、これは、自分たちにやれることをできる範囲でやっていくしかないと思っています。
世界最大のエネルギー消費国が政権が代わるたびに温暖化への向き合い方が変わることは残念な限りですが、世界、日本、長野県そして木祖村がそれぞれ住民を巻き込んで、温暖化対策を積み重ねていくことが重要です。
木祖村では、県内自治体では先駆的に水力発電の事業化を目指しています。
笹川の押出地域から取水し、水木沢入口の県道付近に発電所を建設する計画ですが、これが事業化できれば、小木曽地域全体の電力需要を賄えるだけの発電が可能になります。
また、本村の資源である森林を守り、二酸化炭素の吸収量を保つことや、生ごみを燃やさずに処理することなど、小村による取組は世界全体からみればほんの僅かではありますが、この猛暑を機に地道に取り組んでいく必要性を改めて感じた夏でありました。
木祖村長 奥原秀一