- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県揖斐川町
- 広報紙名 : 広報いびがわ 令和7年11月号
■若園敏朗議員
1、いざというときのための消火栓・ホースの維持管理について
町内にはおよそ1,600カ所に消火栓が設置され、その近くには2~3本のホースと筒先が格納されている。
ホースの維持管理について、地域の高齢化や若い世代の減少など町全体の課題もあり従来のように地域の力だけで維持管理を担うことが難しくなってきている。今後地域の人手がさらに限られていく中で、消火栓やホースの維持管理について、町としてどのような方向性で取り組んでいくのか。
住民や消防団と連携しながら、安心して火災に備えられる体制づくりについて考えを聞きたい。
▽町長
消火栓の維持管理については、上下水道課が設置し維持管理をしており、消防団が水利調査等で定期的に水が出るか確認をしている。
また、基本的に格納箱、あるいは格納箱に格納してあるホースは地域の物であり地域で管理いただくものである。揖斐川町ではこのあたりが少し曖昧なところがあるが、近隣の町でははっきりと地域の物とされており、基本的に地元が購入、設置、管理を行っている。
その点、揖斐川町は地域のご要望に応じて、町の予算で格納箱を設置をし、傷んだホース等の交換も町で対応しており、そういう意味では、近隣の町に比べて手厚い支援をしているが、格納箱設置の本来の趣旨をご理解いただき、地域防災組織と地元の消防団が連携しながら格納箱の管理、もとより火災を始め様々な災害に備えていただく必要があると考えている。
これがまさしく若園議員自身が質問の中で提言されている、住民が消防団と連携して火災や災害に備える体制づくりそのものであり、まさしくご指摘のとおりであり、今後も、そうした方針で進めさせていただく。
■若園敏朗議員
2、積極的なふるさと納税の取り組みについて
総務省が7月末に公表した、昨年度のふるさと納税に関する現況調査の結果によると、約1兆2,728億円、約5,879万件で5年連続で過去最高を更新している。
一方、揖斐川町では令和3年度以降、3年連続で減少し、令和6年度は前年対比92・9%、約3,644万円で受入金額、件数ともに減少傾向となっている。
本町にはまだ大きな伸びしろがある。例えば、昨年から米不足が続いているが、本町のサイトには米の出品者が4社しか掲載されていない。
個人農家や営農組合、法人などへ積極的に働きかけを行い、出品拡大を図ることが必要。単なる案内配布だけでなく、実際に訪問して協力をお願いする取り組みが効果的と考える。
米に限らず、梨・柿・イチゴなど人気の高い果物についても同様に取り組むべきである。
また、ふるさと納税を「単なる小売」と捉えるのではなく、「地域の魅力を発信し、寄附を募る取組」と位置づけることが重要である。
(1)本町のふるさと納税の現状について、どのように考えているか。
(2)今後、どのような取組みを進めていくのか。
(3)受入拡大と併せて、地域の魅力やブランド創出に向け、町としてどのように関わっていくのか。
▽町長
(1)昨年も議員から同じ質問があり、その時にお答えしたとおり、全国的にふるさと納税額が増加する中において、当町への納税額が令和3年度をピークに減少していることに対し、大変厳しい状況であると深く認識し、危機感をもって取り組みを進めていることに変わりない。
(2)返礼品については、CO2フリーでんき、徳山ダム等で熟成したダム貯蔵酒などを新たに加えるとともに、今後、揖斐川町産の広葉樹を活用した家具の製作などの商品開発、町の観光資源を活かした体験型返礼品の導入、空き家や空き地の管理サービスの提供など、物だけでなくサービスも返礼品として取り入れていく。
なお、コメやイチゴ、お茶等は、生産者の多くが農協や生産組合を通じて出荷をしており、ふるさと納税のような単品の注文にはなかなか対応出来ないのが現状である。
また、個々の農家や生産者にふるさと納税の返礼品として登録して頂くという事は、注文があれば、ご自身で全国からのふるさと納税者一人一人に対して返礼品をその都度発送して頂くということであり、そういう手間暇、ご負担を考えたとき、議員が考えておられるほど簡単に個々の農家や生産者が対応いただけるものでない。
多くのふるさと納税を確保するには、それに見合う返礼品の供給能力、生産量が伴わないと、ふるさと納税額のアップには繋げられない。新たな特産品の開発、製造、あるいは生産拡大をするためには、事業者、生産者の創意工夫、ご尽力によるところも大であり、そうした意味で、若園議員も商工会の役員としてリーダーシップを発揮され、事業者の皆さんと連携しながら、新たな特産品の開発等にもご尽力頂くことを大いに期待している。
このほか、企業版ふるさと納税についても町の施策に賛同していただける企業に対して制度を利用して寄附をしていただけるよう取り組んでいる。
(3)徳山ダムで熟成したダム貯蔵酒などは、水資源機構等との連携により生まれた揖斐川町ならではの魅力が詰まった返礼品、まさに揖斐川ブランドであると考えている。町としては、ふるさと納税の趣旨を踏まえつつ、地域の資源を活かした揖斐川町らしい返礼品の提供を町のみならず、商工会・観光協会・地域など様々な皆さまとの連携によりしっかりと取り組んでまいりたいと考えている。
