- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県坂祝町
- 広報紙名 : 広報さかほぎ 2024年11月号
■坂祝駅(さかほぎえき)
岐阜市と富山市を結ぶ高山本線の坂祝駅が開業したのは大正10(1921)年です。
約30年後の昭和27年には、一日当たりの乗降客は開業当時(100人余)の約9倍に、発送貨物も40倍近くに増加していました。乗客は岐阜方面への通学・通勤客が多かったようです。貨物は当時酒倉にあった紡績工場関係が多くを占め、28年には工場への専用の引き込み線が作られるほどでした。駅前の東西縦貫道路もこのころ整備され、道路の両側には多くの商店が並び、駅周辺は行きかう人々でにぎわっていました。
けれど繊維業界の不振で工場は50年に閉鎖され、引き込み線も廃止、現在ではその跡は小学生の通学路になっています。やがて自動車の普及により、人・貨物ともに鉄道の利用は激減しました。国有鉄道は経営難に陥り、人件費縮小のために平成16年には坂祝駅は無人駅になりました。令和5年度の坂祝駅の乗降客は一日662人となっています。