文化 ふるさとの昔 12

■婦人会(ふじんかい)
戦後坂祝に婦人会ができたのは昭和22年で、ほとんどの世帯の女性が参加しました。
30年代になると日本の経済は大きく成長しました。農業にも機械が導入され始め、生活も豊かになっていくと感じられる時代でした。婦人会も婦人学級をつくり、台所や食生活、衛生環境の改善などさまざまな課題に取り組みました。
料理講習会の開催、台所の改修、害虫の駆除薬の配布などを行い、冠婚葬祭の簡素化も目指しました。
当時の農村では女性は重要な労働力で、毎日農作業や家事に追われ、子どもの相手をする時間もありませんでした。その一方では、男性より下の存在とされ、家庭での発言力もありませんでした。始めは周囲からの反発もあった婦人会でしたが、活動が地域や生活に密着したもので、具体的な成果が見えることによって次第に受け入れられるようになりました。けれども50年代の終わりころから農家でも外に働きに出る人が多くなり、婦人会員は減少し、活動は困難になってきました。そして平成16年に婦人会は活動を終えました。