文化 ふるさとの昔 15

■御神木(ごしんぼく)
伊勢神宮では社殿を建て直し、ご神体を遷(うつ)す「式年遷宮(せんぐう)」が20年に1度行われます。次の遷宮は令和15年です。
社殿造営で最も重要な用材は御神木といわれ、木曽ヒノキが使われます。木曽谷で伐採された御神木は、川に流して伊勢まで運ばれました。けれども木曽川にダムができてからは上流から川を下ることができなくなりました。昭和24年に予定されていた遷宮のための御神木は美濃太田まで鉄道で送られました。そこから川下りが始められ、勝山湊に寄港しました。写真はその時の光景で、のぼり旗の「大一(太一)」は「最もすぐれたもの」の意味です。
川下りは、それからは行われなくなり、昭和48年以降の遷宮の御神木はトラック輸送となり、人々は沿道で御神木の通過を送迎しました。令和15年の遷宮のための御神木は今年6月に坂祝を通過します。
※写真は本紙をご覧ください。