くらし 村長室から
- 1/23
- 次の記事
- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県東白川村
- 広報紙名 : 広報ひがししらかわ 2025年(令和7年)8月号 No.173
立秋となり実り始めた稲穂に赤トンボが止まる風情に、酷暑・猛暑の夏から秋への移ろいを感じる今日この頃です。
7月8日からの局地的な豪雨により、県道越原付知線・恵那蛭川東白川線・村道・農道などの路肩崩壊、農業用水路・頭首工への被害等が村内各所で発生しました。被害箇所は7月25日現在で87箇所となっています。住宅への浸水など被害に遭われた皆様には心からお見舞い申し上げます。
災害復旧について、国や県にお願いすべきところは公共の災害復旧で、村道など村単独で対応しなくてはならない箇所については早急に復旧工事を実施してまいります。
7月の参議院議員通常選挙の結果、衆議院に続き与野党の議席が逆転し、国政が混乱する様相となりました。これに加えトランプ関税の経済的な影響で、国民の暮らしやとりわけ少子高齢化の影響が大きい過疎地域の自治体の将来に、暗雲でています。物価高と生活支援の議論、国内経済再興の急務、中山間地域の農業が守れるのか、正念場であると思っています。8月に入り、国道41号や濃飛横断自動車道の整備促進・過疎地域の振興・簡易水道や国民健康保険の健全化などについて、要望活動の予定が目白押しに入っています。国の状況を見据えながら精力的な活動を行ってまいりたいと考えています。
昨年の8月号で地域問題の専門家である明治大学小田切徳美教授の提唱する
(1)新しい内発的発展
(2)外部人材としての「関係人口」
(3)地域経済循環
(4)プロセス重視
新しい地域づくりに必要な4つのポイントを紹介しました。
東白川村では住民の皆さんの自主的活動でイベントなどが活発に行われ、これこそまさに新しい内発的発展であり、経済的自立=地域経済循環活動にあたると思います。実に頼もしい限りです。
一部を紹介しますと、8月14日の「東白川村夏祭り」・8月23日の「JIMO夏まつり」・8月30日の「吹奏楽祭」・10月12日開催予定の「YOTTEKOYA 2025」・各地域の夏祭りなど、地域を元気にする活動が活発に行われています。
9月14日の「第49回郷土歌舞伎公演」に向けた稽古が始まりました。稽古初日の初顔合わせの会にお招きをいただいたので、「皆さんの元気が東白川村を元気にしてくれます」とエールを贈らせていただきました。
本村でも大雨による被害が出てしまいましたが、トカラ列島の群発地震、火山活動も活発になったとの報告もあります。そしていつ起きてもおかしくない南海トラフ巨大地震。こうした災害への備えを強固にすることを目的とした総合防災訓練を9月7日に予定しています。昨年、台風接近のため見送った訓練です。能登半島地震の教訓を活かすべく避難所設営訓練を中学校体育館で計画しています。各集落でも自主防災会の計画に沿った訓練に積極的にご参加下さい。
台風接近や線状降水帯による災害発生の恐れがあります。普段から防災への備えを心がけていただくようお願い申し上げます。
暑い日が続きます。増える傾向にあるコロナ感染症と熱中症対策も一段と高い意識でご自身の健康を守りながらご自愛下さいますようお祈り申し上げております。
令和7年8月
東白川村長 今井俊郎