くらし 村長室から
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- 発行日 :
- 自治体名 : 岐阜県東白川村
- 広報紙名 : 広報ひがししらかわ 2025年(令和7年)10月号 No.175
秋を飾る言葉には「実りの秋、読書の秋、食欲の秋、スポーツの秋」などたくさんありますが、「秋深し 隣はさておき 私は何をすべきかな」という思いで様々な秋を楽しみたいものです。
さて、本稿では9月の村議会定例会で令和6年度の決算について認定を受けましたので、その内容についてご説明いたします。
令和6年度の特徴的なこととして、世界的な需要回復や大企業の賃上げ基調などを背景とし世界情勢の変化の影響もあって、物価上昇が続いたことが挙げられます。これにより住民生活や地域経済活動も大きな影響を受けたので、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用して、低所得世帯に対する給付金事業を実施しました。
また、ふるさと納税では返礼品の見直しやポータルサイトの充実を図ったことにより、前年度より約8,184万円多い約1億3,935万円の寄附額となりました。
次に、村の財政状況を示す借入金と貯金について説明します。借入金については、返す額以上に新たな借り入れを行わない方針を堅持しており、令和6年度の借入金額は2億640万円で返済額は5億6,774万円、令和6年度末の借入金の残高は32億5,751万円余で前年度より3億6,100万円余減少しております。一方、村の貯金にあたる財政調整基金については、基金より当初一般財源分として1億5千万円の支出を予定していましたが、使うことなく済みました。その結果、当初から予定していた義務教育学校整備基金の積立分5千万円と起債の繰上償還分5千万円だけを支出し、年度末の基金の財政調整基金の残高は7億6,314万円、その他の基金と合わせての基金残高は約13億3,200万円となっています。
次に事業面の成果では「つちのこバス」がスタート。集落支援機構の活動により新たに集落営農組織「ファームこしはら」を設立。
農業振興ではJAのトマト選果施設の更新。
林業振興では森林環境譲与税を活用し林業活性化担い手育成事業を継続して実施するとともに、保育園や中川原水辺公園に木でできたおもちゃや遊具施設を整備。県営中山間地域総合整備事業などで道路整備や農業用施設の整備を実施。
イベントではつちのこフェスタ、秋フェスタなどを開催。また、「全国木のまちサミット」を本村で開催し、森林資源の重要性などの情報発信ができました。
また、義務教育学校の設立準備委員会が発足し、開校準備が進んだことなどが挙げられます。
以上、限られた予算の中でこれらの事業を円滑に進めることができたのは、村民の皆様、村議会、村内諸団体の皆様のご協力の賜物と厚く感謝申し上げます。
9月には88歳と100歳を迎えられた方々を訪問して元気なお姿に安心するとともに、郷土歌舞伎公演や小学校の運動会では子供たちの溌はつらつ剌とした活動の様子をみることができ、村の活力を感じました。
皆さんも美しく美味しい東白川の秋を満喫いただき、健やかにお過ごし下さい。
令和7年10月
東白川村長 今井俊郎
