- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県富士宮市
- 広報紙名 : 広報ふじのみや (令和7年12月号)
このコーナーでは…「シニア・健康・医療・介護・障がい」に関する情報をお知らせします
■心のバリアフリーでみんなで助け合える社会に
私たちが暮らす社会には、赤ちゃんやこどもを連れた人、お年寄り、障がいのある人、外国人など、さまざまな人がいます。生まれ育った環境も人それぞれで、考え方や好み、得意なことや苦手なことも違います。
ある人にとっては当たり前にできることが、別の誰かにとっては障壁(バリア)となり、不便や困難に感じていることもあります。
誰もがバリアを感じずに安心して暮らすためには、どのようなことがその人のバリアになっているかに気付き、取り除く「バリアフリー」を広めていくことが大切です。
◇街中にあるバリアフリー
「バリアフリー」という言葉は、もともとは建築用語として、建物内の段差解消や手すりの設置など、障がいのある人や高齢者が安全に利用できるよう物理的なバリアを取り除くことを指していました。
・点字ブロック
視覚に障がいのある人の歩行を補助します。
市役所敷地内にもあり、入り口から総合案内、障がい療育支援課などへ繋がっています。
・通路(スロープ)
車椅子や身体が不自由で、段差を上がることが難しい人が使いやすいように、段差のある通路や出入口に十分な幅のスロープを設置しています。
・シグナルエイド
利用者が持つ端末の電波を施設側の受信機が感知すると、音声案内が流れます。
全国の公共施設や駅などに設置されており、市役所正面玄関にもあります。
・エレベーター
車椅子の人が利用しやすいようにボタンの位置を低くしたり、後ろ向きに乗り降りする際に後方を確認するための鏡があります。
・バリアフリートイレ
広いスペースや手すり、オストメイト(人工肛門・人工ぼうこう所有者)用の汚物流し台、赤ちゃん用のおむつ交換台などが設けられています。
◇心のバリアフリー
近年では、物理的なものだけでなく、心理的なバリアも取り除き、誰もが暮らしやすい社会の実現という意味で「バリアフリー」という言葉が使われています。
心の中にある見えないバリアを無くし、相手の立場に立って行動する「心のバリアフリー」が大切です。
▽こんなことを無意識にやっていませんか
バリアフリーの設備は、障がいのある人や高齢者など、物理的な影響を受けやすい人のために設けられたものです。本当に必要としている人が利用できるよう、バリアフリーの設備が誰のためにあるかを考えましょう。
・エレベーターで
車椅子やベビーカーを利用する人など、エレベーター以外での移動が難しい人もいます。
混雑時などは、本当に必要としている人が周りにいないか確認し、エスカレーターなどほかの移動手段も検討しましょう。
・バリアフリートイレで
広いスペースや特別な設備を必要とする人のためのトイレです。「服を着替えたいから」などの理由で利用しないでください。
・障がい者等用駐車場で
車椅子の人や高齢者、妊婦など、車の乗り降りや移動に配慮が必要な人のための専用スペースです。「入口に近い」などの理由で利用しないでください。
・点字ブロックで
視覚障がいのある人は、点字ブロックの突起を足裏の感覚で確認しながら歩いたり、突起に白杖を沿わせて歩くため、点字ブロックの上で立ち止まったり、物が置かれていると、歩行の妨げになります。
◆困っている人を見かけたら
相手の正面に立ち、「お困りですか」「私にできることはありますか」などと声を掛けてください。
自分でやりたい人や自分でできる人もいるので、相手の気持ちを尊重することが大切です。
▽マークを着けている人には
外見からはわかりにくい障がいのある人は、理解や手助け、配慮を必要としていることを周囲の人に知ってもらうために、ヘルプマークやハート・プラスマークなどを身に着けています。
必要に応じて声を掛けることが、その人の助けになります。
◆過剰な優しさが人を傷つけることもあります
車椅子に乗った人や盲導犬を連れた人など、障がいのある人をジロジロ見たり、「優しくしてあげよう」などと特別扱いすることも心のバリアになり、相手に対して失礼に当たります。
1人ひとりがちょっとしたことに気を配るだけでみんなが暮らしやすい社会につながります
問合せ:障がい療育支援課
【電話】22-1145
