健康 出張版 病院広報誌 ひだまり Vol.25

■膝の痛みに悩んでいませんか
変形性膝(ひざ)関節症とラジオ波治療

成人の約5人に1人、高齢者の約2人に1人が慢性的な膝の痛みが特徴の変形性膝関節症に悩まされていると言われています。
当院では、変形性膝関節症に対する新しい治療法「ラジオ波治療」を開始しました。

▼変形性膝関節症とは
変形性膝関節症は、膝のクッションの役割を果たす軟骨がすり減り、骨や軟骨が変形することで、痛みや腫れを引き起こす病気です。この状態が続くと、体重を支える骨にも負担がかかり、慢性的な痛みにつながると言われています。

▼これまでの治療法
変形性膝関節症の治療は、大きく分けて「保存療法」と「手術療法」があります。一般的には、痛みを和らげ病気の進行を遅らせることを目指す保存療法から始めます。
○保存療法
保存療法には薬を使う治療と薬を使わない治療があります。
・薬を使う治療…痛みを抑える鎮痛薬や、膝の関節内にヒアルロン酸を注射する方法など
・薬を使わない治療…主にリハビリテーション(運動療法)、減量、患部を温める温熱療法、装具や歩行を助ける道具の使用など
○手術療法
保存療法で十分な効果が得られない場合は、人工膝関節置換術などの手術療法が検討されます。

▼新しい治療法「ラジオ波治療」
「ラジオ波治療」は従来の保存療法で痛みが改善しない人に向けた、保険診療として選択できる新しい治療法です。当院では11月から県内で初めてラジオ波治療を開始しました。
○ラジオ波治療
超音波画像で患部を観察しながら、皮膚から針を挿入し、膝の痛みを伝える神経にラジオ波という電流を流します。このラジオ波により針の周囲に熱が発生し、痛みを伝える神経の働きを長期間止めることで、痛みを和らげる効果が期待できます。

▼当院の診療体制
当院では患者の状態や要望に合わせて、新しい技術を取り入れながら最適な医療を提供できるように努めています。手術療法にも対応しており、必要に応じて人工膝関節手術支援ロボットを活用しています。
膝の痛みに悩んでいて、当院整形外科の受診を希望する人は、まずはかかりつけ医にご相談ください。

問合せ:市立総合病院 病院経営戦略課
【電話】623-3111(代)