文化 かけがわこの人 The person of Kakegawa 130

掛川市立西中学校 中脇 光翼(なかわき つばさ)さん(城西)

掛川市立西中学校の3年生。幼稚園の頃から城に興味を持ち、小学6年生から今まで掛川城の研究を続けている。趣味は、城めぐりとプログラミング。「おもしろい」を見つけ、とことん追求することを大切にしている。

探究心で紡ぐ、掛川城の姿

日本城郭協会が小・中学生を対象に開催する「城の自由研究コンテスト」。城をテーマに地域の歴史・文化に親しみ、主体的に学ぶことが目的です。このコンテストで小学6年生から4年連続で入賞したのが中脇光翼さん。「掛川城の真の姿」をテーマに研究を重ねています。
物心がつく頃からお城が好きだった中脇さん。小学4年生のとき「お城」をテーマにコンテストに応募しましたが、入賞にはいたりませんでした。コロナ禍を経て、6年生で再挑戦。掛川城に焦点を絞った研究を行いました。「研究のきっかけは図書館で江戸時代の絵図を目にしたときです。今の掛川城より広いのではないかと、当時の姿が気になり研究を始めました。」と振り返ります。
研究を進めると、絵図によって天守の描かれ方、城の東西で防御網が違うなど、気づきがあり、研究にのめり込んでいきました。中学3年生で最後のコンテストとなった今年。天守は何度か再建されていると仮説を立て、過去の地震や藩主の年表、古文書の記述を重ね合わせ、各年代の天守の姿を解き明かしました。
資料作成では、マニアックな研究内容を誰にでも伝わるように自作の絵や図を入れるなど、表現方法にも工夫しました。
「今後は建築学的観点、より踏み込んだ歴史的観点から調べて、さらに掛川城の姿を追い求めたい。掛川城の素晴らしさや魅力を発信して訪れる人が増えてほしい。」と語る中脇さんの研究は続きます。