- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県下田市
- 広報紙名 : 広報しもだ 2025年9月号No.797
~山口県萩市から担当者が届けます!~
■萩市の豊かな食
歴史的な街並みで知られる萩市は、下田市と同様に海と山に囲まれた自然豊かな地域であり、その恵まれた環境から、多彩な食文化が育まれています。
本号では、萩市の魅力のひとつである「食文化」に焦点を当ててご紹介します。
●街を支えた夏みかん
幕末から明治にかけて、職を失った武士たちの生活を支えるために、萩では夏みかんの集団栽培が始まりました。この取り組みは大きな成功を収め、明治30年代には、当時の萩町の年間予算の8倍以上に相当する収益を夏みかん産業が生み出すまでになりました。現在も、萩の城下町を歩くと、武家屋敷の土塀や白壁の上から、当時植えられた夏みかんの木がその姿を見せています。かつてのような高値での取引は少なくなりましたが、果実や果汁を活用したジュースやスイーツなど、さまざまな加工品として、今なお市民や観光客に親しまれています。5月には夏みかんの花が咲き、町中に爽やかな香りが広がります。萩の風景とともに、歴史ある夏みかんの香りをぜひお楽しみください。
●豊かな水産物
萩市の沖合は、太古の火山活動によって形成された地形により、魚が集まりやすい瀬(せ)が多く、さらに暖流と寒流が交わる好漁場となっています。そのため、年間を通じて約250種類もの多様な魚が水揚げされています。下田市のキンメダイのように、「萩のアマダイ」「萩の真ふぐ」「萩のケンサキイカ」など、地域の水産物はブランド化が進められており、四季折々の旬の味覚を楽しむことができます。また、わかめや蒲鉾といった水産加工品の製造も盛んで、萩の豊かな海の恵みが暮らしを支えています。
●GIに指定された地酒
萩地域には、6つの酒蔵があり、古くから酒づくりが盛んに行われてきました。地域の農家が酒米を栽培し、地元で精米加工を行い、酒蔵が仕込みから販売までを一貫して手がける「地域完結型」の酒づくりが特徴です。こうした取り組みと、酒の味や品質が高く評価され「、萩の地酒」は国税庁より地理的表示(GI)に指定されました。
また、市内には多くの萩焼の窯元があり、好みに合った酒器を探して地酒を楽しむのも、萩ならではの贅沢なひとときです。地酒と酒器の魅力をぜひご堪能ください。
問合せ先:企画課秘書広報係(河内庁舎2階)
【電話】22-2212