- 発行日 :
- 自治体名 : 静岡県河津町
- 広報紙名 : 広報かわづ 令和8年1月号
河津町内では多くの生産者が、はるひの生産に取り組んでいます。
出荷最盛期を前にミカン畑には黄色く輝く果実が実っていました。
■伊豆から全国へひろがる「はるひ」
ニューサマーオレンジの香りと甘み、温州ミカンの食べやすさを併せ持つ柑橘(かんきつ)として知られる「はるひ」。河津町を含む、富士伊豆農業協同組合管内では、「※いずのはる(R)」という名前で産地化を進め、年々出荷量を増加しつつあります。令和5年度、6年度には町とJA、市場が協力し、北海道や長野県への販売PRをするなど、伊豆半島から全国へ広がりを見せています。
■「はるひ」とは?
平成3年に農林水産省果樹試験場興津支場でカンキツ興津46号と阿波オレンジを交雑させて誕生し、平成23年に登録された品種です。果皮は橙黄色でむきやすいのが特徴です。糖度が高く、果汁も多いことから、そのまま食べても、ジュースやお菓子としてもおいしく楽しむことができます。
全国でも生産量が少なく、まとまって栽培されているのは伊豆地域のみです。収穫時期は1月下旬から2月とされており、河津桜の咲くころに旬を迎える品種で、春のはじまりを告げる柑橘ともいえるでしょう。
■産地化にむけて
富士伊豆農業協同組合から出荷されるはるひは「いずのはる」という新ブランド商品として、平成24年に栽培を開始、平成28年から販売が始まりました。平成30年度に「いずのはる」は特長ある静岡県農林水産物などを認定する「しずおか食セレクション」の商品として選出されるなどブランド化が進んでいます。
現在、伊豆太陽地区はるひ部会では39人の部会員がはるひを生産しています。部会として勉強会を開くなど品質向上に取り組んでいます。
※いずのはる(R)…富士伊豆農業協同組合が商標登録をしている名称
■土屋 明浩(あきひろ)さん
富士伊豆農業協同組合 東伊豆営農経済センター長
まだ生産が始まって間もないため、部会での勉強会等を行い、産地として品質向上を図っています。JAだけでなく、生産者や町の人々と一緒に「いずのはる」が育っていったら嬉しいです。
町内ではるひを生産する遠藤照之さん、土屋常平さん、飯田健二さんに、生産にかける思いや柑橘生産に関わるお話を伺いました。
Q はるひは皆さんにとってどのような品種ですか。
【遠藤】はるひは伊豆の気候に適しているよね。
【土屋】河津桜まつりの時期に出荷できる品種があるっていいと思う。導入前に、試験場や消費者と新品種のミカンの試食会をした際に、評価が高かったんだよね。
【飯田】手でむきやすくて、糖度と酸度のバランスもいいと思う。
【遠藤】「いずのはる」っていう名前も、春らしくていいよね。部会で勉強会もやって、だんだん出荷量も増えているよ。
【飯田】はるひの生産はこれからも増やしていけたらいいなと思っていますよ。
【遠藤】果実のまま食べるだけじゃなくて、加工品としても活用できたらさらに広がりが生まれそうだよね。
【土屋】果汁も多いのが特徴だよね。
Q 柑橘生産の魅力はどんなところがありますか。
【遠藤】健康維持が一番かな!体を動かしたり、天候に合わせて作業効率の高い仕事を考えたり…農業をやっているおかげで健康だと思うよ。定年もないから自分が頑張れる限り生産できるよ。
【飯田】新鮮なおいしいミカンが食べられるのが魅力かな。せっかく作るならおいしいミカンを作ろうと研究に励んでいるよ。
【土屋】健康維持、確かに自分もそうだな。農業を続けていくことで、草を刈ったり、剪定したり、畑の景観維持にもなると思うんだ。
Q 今後の抱負を教えてください。
【遠藤】就農者が増えると嬉しいな。農業で収入の見込みがたつようにしていきたいよな。
【土屋】農業だけで十分に生活ができる業界になるといいよなあ。
【飯田】肥料も燃料もどんどん値上がりしているけど、しっかりと今の畑を守って生産規模を維持していきたいと思うよ。
・遠藤 照之(てるゆき)さん =見高入谷=
JAを退職後就農。20年ほど農業に従事する。柑橘生産や、絹さやなど多品目に渡り生産している。
・土屋 常平(つねへい)さん =見高入谷=
河津町役場退職を機に就農して約15年、柑橘生産を主軸にキウイや菜花(なばな)の生産を行う。
◇飯田 健二(けんじ)さん =見高入谷=
約10年前から柑橘栽培を始める。現在は、ハウスみかんから甘夏まで、年間通じて柑橘生産に取り組む。
