くらし らしんばん

『相撲』

小山町長 込山正秀

恒例の富士山金太郎春まつり。金時公園は五月晴れのもと多くの人で賑った。小山町史によると、金時公園は昭和10年4月に開園した。同年の第1回「金時まつり」は2万もの人を集め、相撲大会、野外劇など盛大に行われたと書かれている。
その後、規模は小さくしながらも、趣向を凝らし毎年開催されてきた。相撲大会は「わんぱく相撲御殿場・小山場所」となり、町からは上位者にご褒美として大嶽部屋の稽古見学、ちゃんこ鍋ぶるまいが用意されている。
第50回から大嶽部屋の力士たちを招いている。第61回となる今年は、昭和の名横綱大鵬の孫の王鵬や納谷をはじめとした部屋の力士が参加し、泣き相撲や子どもたちを相手に相撲をとり、会場を沸かせた。
7年前、立派な屋根付き土俵のある公園としてリニューアルされた金時公園。有志が小山・御殿場相撲連盟を立上げ、週2回、子どもたちを集め、稽古をしている。
私は親方に「大きな力士が土俵から転がり落ち、観戦しているお客さんが怪我をすることはないのですか」と尋ねた。すると「力士は、先ずは観客に怪我をさせない体勢を自然にとります」との言葉が返ってきた。周りへの気配りと感謝を忘れない力士たち。
金太郎生誕の地にふさわしい相撲大会が、町の文化になってほしい。