- 発行日 :
- 自治体名 : 愛知県津島市
- 広報紙名 : 市政のひろば つしま 令和7年11月号
◇なぜ値上げが必要なのですか
(1)愛知県営水道の料金値上げ
津島市上水道事業が市民の皆さんに供給している水道水は、地下水(自己水)と木曽川を水源とし、尾張西部浄水場で浄化された愛知県営水道からの受水で成り立っています。
当市の水道水は約82%を県営水道からの受水によりまかなっています。
県営水道からの受水費用が段階的に改定されており、その状況は以下のとおりです。


県営水道使用料金単価の値上げにより、令和5年度実績と比較し、令和6年10月1日の値上げで年間1,400万円、令和8年4月1日の値上げで年間4,100万円の県営水道受水費用の増加が見込まれます。
また、令和8年度からは又吉配水場は県営水道からの受水に全面移行する予定であり、市の年間配水量に占める県営水道の割合は約87%となり、さらに年間2,000万円の増となる見込みです。
(2)老朽化する管路や施設の更新、耐震化工事の費用増加
令和6年度末現在、津島市では約427kmの水道管を管理し、その多くは人口が増え、水道を広げる必要があった高度経済成長期に建設しています。水道管の法定耐用年数は40年とされており、法定耐用年数を超えた水道管は全体の約40%、約173kmとなっています。
また、水道を安定的に供給するためには、配水場の設備の更新や耐震化も必要不可欠です。中長期的な更新需要をもとに、投資額の平準化を図るものの、更新にかかる人件費や材料費の高騰による影響により、事業費の大幅な削減は難しい状況です。



◇今のままの料金だとどうなりますか
近年の物価の高騰や県営水道の値上がりなどにより水道事業会計の純損失(赤字)が年々増大するとともに、数年後には資金不足となり水道事業経営が成立しなくなります。
水道事業経営を維持するためには、管路や施設等の更新をしないと、老朽化した水道管からの漏水や、断水の発生リスクが高まります。さらには、大規模地震等の災害が発生した場合に配水施設が機能不能となれば、災害からの復旧が大幅に遅れる可能性があります。
