文化 碧南の歴史へのいざない

No.116 庁舎タイムスリップ(2)大浜町役場
明治十一年(一八七八)、大浜の役場は陣屋跡に設置されました。廃藩置県によって不要となった大浜陣屋の建物の多くは解体されましたが、一部は残され、明治十一年に役場を置く際に使用されました。その後、明治十五年(一八八二)に大浜村の北部が、北大浜村(現在の新川地区の一部)として分村独立をすると、陣屋跡の位置では大浜村の北部に偏り、不便だとして宝福寺(ほうふくじ)境内(現在の大浜公民館の南側)に移転しました。旧陣屋に残されていた建物は老朽化のために明治二〇年(一八八七)の夏に解体されました。
明治二二年(一八八九)、市制・町村制の制定で、大浜村は大浜町に、村役場も町役場になりました。
しかし、明治二六年(一八九三)に宝福寺は火災に見舞われ、町役場も全焼してしまいました。この時焼け残った資料を碧南市で保管しています。
その後、大浜町役場は現在の藤井達吉現代美術館の場所に移転し、昭和二三年(一九四八)の碧南市誕生まで、町役場として利用されました。その後は、市役所支所、市役所仮庁舎を経て、昭和二八年(一九五三)からは碧南商工会議所として、昭和五四年(一九七九)に建て替えられるまで利用されました。

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