- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県桑名市
- 広報紙名 : 広報くわな 令和7年10月1日号
三重県認知症希望大使
髙井 勝男(かつお)さん(82)
『三重県認知症希望大使』に任命された市内に住む髙井さん。認知症希望大使は、認知症を正しく理解し、自身の経験を踏まえて普及啓発を推進する認知症の人を対象に任命されます。
若い時はトラック運転手をしていた髙井さん。トラック運転手を辞めてからも、デイサービスの利用者の送迎などを行っていました。65歳のときに頭痛があり、病院を受診し脳の検査を行った際に、たまたま認知症であることが分かり、早期診断につながりました。
診断した医師が認知症の症状を自分ではなく家族ばかりに説明することや、家族がいつもと違い、優しく接してきたことに戸惑いを感じていたそう。認知症と診断されたけれど、自分は何も変わっていないのに周りの対応や反応が変わったことに違和感を感じていたようです。
現在はデイサービスに通い、自宅で一人暮らしをする傍ら、市内のオレンジカフェや家族のつどいに参加し、認知症に関わる多くの人たちに、自身の体験したことを伝えています。
認知症になって、絶望感や残念な気持ちを持っている人に対し、認知症を悲観せず、希望を持って挑戦すること、認知症になっても自分らしく生きることができることを伝えたい、1人でも多くの人に新しい認知症観を知ってもらいたいと認知症希望大使としての意気込みを語ってくれました。