くらし 【特集】亀山茶を知る、味わう 伊勢の茶どころ あの唄どころ(2)

■子どもたちにお茶を楽しんでほしい

◇担い手が少なくなったからこそ次の世代につないでいきたい
緑茶は鮮度が大事で、早ければ早いほど爽やかでみずみずしい香りになります。そのため、あまり時間を置かずにその日のうちに加工します。お茶の収穫に最も適したシーズンには、朝から茶を摘み、その日のうちに加工し、荒茶まで製造してしまうので、ずっと工場を動かし続け、作業を継続しなくてはなりません。作業が深夜に終わったり、明け方になったりする場合もあるのでとても大変です。
今、茶農家はどこも後継者の確保という課題があると思います。担い手が少なくなったからこそ、今まで培ってきた技術や知識など、洗練されたものを次の世代に残していかなければならない。時代の変化などにより、お茶の味わい方などを知らない子どもたちが多くなってきている中、茶業組合の取り組みとして、私も学校に訪問し、実際にお茶の入れ方教室などを行っています。お茶を好きになってもらうには、記憶に残るように楽しんでもらうことが大切であると思っています。お茶を作るところからお茶を入れて飲むところまで、お茶の楽しみ方をこれからも伝え、つないでいきたいです。

■緑茶だけではない亀山紅茶の魅力

◇復活した亀山紅茶の価値を未来に伝えていく
もともと亀山は日本有数の紅茶の産地であり、「亀山紅茶」が有名であったことから、緑茶以外のものを作ってみようと思い、当時、三重県茶業試験場の技術者に加工の仕方や情報を教えてもらい、独学で始めました。
かつて亀山でもっとも多く栽培されていた「べにほまれ紅茶」を復活させ、その価値を未来に伝えていきたいという思いから、奇跡的に残っていた「べにほまれ紅茶」の茶園を再生し、地元の茶業生産者と「亀山Kisekiの会」を立ち上げ、国立茶業試験場の元技術者の指導を受け、紅茶の製造を行っています。紅茶も緑茶も摘み取る時期は同じですが、一緒に混ぜて加工することはできないため、紅茶は4月末に摘み取り、最高の品質に加工できるように取り組んでいます。「べにほまれ紅茶」は渋みが強く、味が濃厚な香りの良い紅茶です。ストレートはもちろん、ミルクを入れて渋みを抑えたミルクティーもおすすめです。ぜひ、味わってみてください。

■お茶でつながる人と地域
亀山高等学校2年 川戸陽生さん
摘み方が分からず不安でしたが、茶業組合の方から「お茶の原料となる新芽の部分だけを摘み取る」ということを教えてもらいました。この広い茶畑で手摘みをするのはとても大変だと思いますが、実際に摘む時にプチっとなる感じが面白く、楽しかったです。
体験をして、自分たちの摘んだお茶がたくさんの人に飲んでもらえること、亀山のお茶づくりに携わることができてうれしく思いました。また、地域の人たちと交流できる機会となり、亀山市の特産品のお茶について知ることもできて良い経験になりました。

4月22日、亀山市茶業組合主催の初もみ研修会に亀山高校2年生が参加し、初摘み体験を行いました。この日手摘みしたお茶は、亀山市茶業組合と市民活動団体「魔女のお茶会」が協力し、毎年5月に開催している「新茶まつり」にてふるまわれました。

今年の「新茶まつり」は、5月1日に市立図書館にて開催されました。


◇下準備
★バターは室温に戻しておく。
★天板にクッキングシートをひく。
★(A)はふるい合わせておく。
★オーブンは180℃に温めておく。

◇作り方
(1)ボウルにバターを入れ、ゴムベラでクリーム状になるまでよく混ぜる。粉砂糖を3~4回に分けて加え、その都度すり混ぜる。
(2)卵黄を溶いて2回に分けて加え、混ぜる。(A)をもう一度ふるいながら3回に分けて加え、ゴムベラで粉っぽさがなくなるまで切るように混ぜる。★必ず、細かい粒状にする。
(3)手で少しずつまとめていき、台に打ち粉をして生地を直径約3cmの棒状にし、余分な粉を落とす。バットにグラニュー糖を入れて軽く押しつけるように転がし、表面によく付ける。ラップで包んで形を整え、冷凍庫で30分ほど冷やして固める。
(4)生地を約1cmの厚さに切り、天板に並べて180℃のオーブンで15分焼く。焼き上がったらケーキクーラーの上で冷ます。

今回紹介した亀山茶・亀山紅茶は、茶気茶気(御幸町174-6)で販売されているほか、JA鈴鹿ファーマーズマーケット果菜彩(東御幸町78-4)やスーパーサンシ亀山エコー店(東御幸町222)などで購入することができます。

問合先:農林振興課農林政策グループ
【電話】84-5068