- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県鳥羽市
- 広報紙名 : 広報とば 令和7年12月1日号
■地域インフラの機能維持のために
人口が減り過疎が進むということは、さまざまなところで不便が生じ、故に過疎化が加速するというスパイラルにおちいってしまいます。特に、買い物、医療、通勤、通学などでの利便性を維持していくことは行政の使命ですが、鳥羽市は多くの課題に直面しています。
市営定期船は、4つの有人離島2500人の住民と観光客の大切な移動手段です。ところが、ここ数年、定期船の乗組員の不足が常態化しています。
年中休みなしの定期船運航には大変な労力を伴います。一隻の定期船を運航するには、船長、機関長、甲板員の3名が必要で、基本的には交代要員も含めてのチーム編成になります。しかし、離職や休職の影響で人員不足が顕在化し、現状では時間外勤務に頼らざるを得ない厳しい運用体制となっており、第一に優先すべき「離島航路の安全運航」に赤信号が灯り始めました。できる限り利便性は確保しながらも、現在の5隻体制を4隻に減便し、それに伴うダイヤ改正について協議をしなければならない状況です。
また、公共交通は、ネットワークとして広くつながることで相互が補完しあうことから、利用者の利便性向上や誘客の促進に向けて、キャッシュレス化を進める必要があります。三重県と連携しながら、JR東海様において交通系ICカードが全域で利用可能となるよう働きかけてまいります。
医療に関しては、8つの僻地診療所を開設していますが、過疎化の影響は、患者数の減少に顕著に見られます。医療人材の確保も難しくなってきていますが、1人の医師が広範囲をカバーしながら、患者さんが家の近くで診療を受けられる便利さを高めるため、「オンライン診療」や「医療MaaS」に取り組んでいます。全国的にも注目されており、新たな仕組みで地域の診療機会を守っていきたいと思います。
