文化 芭蕉翁記念館だより

今年の立冬は11月7日です。冬の訪れを告げるこの時期に降るにわか雨のことを時雨と言います。時雨は、和歌の世界で愛されてきた言葉であり、また芭蕉さんが愛した季語でもあります。
時雨は、その冷たさや、すぐに降りやむ様子から、世のはかなさを表すものとして和歌に詠まれ、俳諧の世界にも受け継がれてきました。このような伝統を踏まえながら、芭蕉さんは、はかなさも含めて愛し、旅に楽しみを加える雨として、
たび人と我名よばれむ初しぐれ
などの句に詠みました。
芭蕉さんが詠んだ多くの時雨の句により、のちの時代の人にとっては芭蕉さん自身を象徴する言葉となり、芭蕉さんの法要「しぐれ会(え)」が催されるようになりました。

◆令和7年度 芭蕉祭特別展「芭蕉、時雨に生きる」開催中
12月23日(火)まで

◆ギャラリートーク
11月16日(日)・12月13日(土)
午後1時30分~(要入館料)

問合せ:
・文化振興課【電話】22-9621【FAX】22-9619
・芭蕉翁記念館【電話】21-2219