くらし つながる想い、支え合う力が安心を生み出す 岬町と災害時相互応援協定
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- 発行日 :
- 自治体名 : 三重県紀宝町
- 広報紙名 : 広報きほう 令和7年9月号
町は7月15日、役場防災拠点施設で、大阪府岬町と災害時相互応援協定の調印式を行い、協定を締結しました。
これは、双方のいずれかに大規模災害が発生した場合に、災害応急対策用物資や資機材、人的支援などの応援を速やかに行える体制を構築することを目的に締結されたものです。協定は、災害対策基本法に基づいて結ばれ、被災した町が保有する物資などが不足したときに、一方の町に応援を要請することができます。また、食料や飲料水、生活必需品などのほか、職員の派遣も要請することができます。
今回、岬町と協定を結ぶきっかけとなったのは、昨年10月に東京都で開催された中部ブロック府県町村会会長会議の席上において、隣同士となった両町長が意気投合したことでした。その後、両町において視察や意見交換が行われ、協定の締結につながりました。
この協定により、災害時における相互支援体制が強化され、いざというときの安全・安心の確保につながることが期待されます。
◆Column 01
大阪府岬町ってどんなところ?
岬町は大阪府の最南端に位置し、地形は東西10km、南北6km、面積49.18平方キロメートルで、東南部は和泉山脈で和歌山県と接しており全体の約80%が山地です。
また、西北部は大阪湾(ちぬの海)に臨んで淡路島と相対し、府下でも珍しい自然海岸を形成しています。気候は四季を通じて温和で雨量の少ない瀬戸内気候区に属し、豊かな自然に恵まれた住みよいまちです。
町内には、大阪湾を一望できる展望台がある「道の駅みさき夢灯台」や「日本の夕陽百選」に選ばれている「長松自然海浜」、春には800本の桜と5万本のツツジを見ることができる「あたご山」など海と山に癒やされる、ゆったりとした時間が流れるまちです。
◆Column 02
災害時相互応援協定ってなに?
災害時相互応援協定とは、地震や台風、豪雨などの大規模災害が発生した際に、被災自治体が他の自治体から支援を受けられるよう、事前に締結する協定のことです。
この協定により、職員や消防団などの人的支援、物資提供、避難者の受け入れ、復旧作業の応援などが迅速に行えるようになります。災害時は被害が広範囲に及ぶことも多く、自治体単独では対応が困難な場合があります。そのため、離れた自治体と連携し、互いに支え合える体制を築くことが重要となります。
町は大阪府岬町に加え、姉妹町・石川県中能登町とも災害時相互応援協定を結んでおり、令和6年能登半島地震では中能登町に職員派遣や物資支援を行いました。
◆岬町 田代堯(たしろたかし)町長
本協定は、両町に暮らす住民の安全・安心を確保するうえで、大変重要な意味を持つものです。本協定は、市町村が連携し、被災時に迅速かつ効率的な応援体制を構築するための重要な一歩です。今後も交流を深め、絆を確かなものにしていきたいと考えています。
◆紀宝町 西田健(にしだけん)町長
本協定により、災害リスクの低減が広域的に図られ、町民生活に安全と安心の灯が灯されると確信しています。自然災害に備え、両町の絆を深め、互いに支え合う体制の構築を大変心強く思います。本協定をきっかけとして、今後も信頼と交流を深め、災害に強いまちづくりをともに進めていきます。