- 発行日 :
- 自治体名 : 滋賀県草津市
- 広報紙名 : 広報くさつ 令和8年1月号
■私たちが選ぶモノの裏側は?「ビジネスと人権」の視点で暮らしを考える
私たちの毎日の生活は、さまざまな企業が生み出す商品やサービスに支えられています。スーパーに並ぶ食料品、私たちが着る服、スマートフォンやパソコンといった製品まで、その多くは、企業が世界中の人々や資源と関わりながら作り上げています。
この企業活動と「人権」は、実は深く結びついています。最近、ニュースなどで「ビジネスと人権」という言葉を聞くことが増えてきました。「ビジネスと人権」とは、企業が事業活動を行うに当たって、全ての人権を尊重し、人権侵害をしないように責任を果たすことを指します。
◇あなたが買った商品のなかにも人権がある
企業が人権を尊重するというと、自社の従業員のことだけを考えると思われがちですが、それだけではありません。
例えば、私たちが何気なく購入した商品の原材料が、遠い国で児童労働や不当な低賃金によって作られていたとしたらどうでしょうか。また、工場が環境を破壊し、その地域の住民の健康な生活を脅かしていたらどうでしょうか。これらは全て、企業の活動が原因で、誰かの人権が侵害されているケースです。
現在、企業には、自社の活動だけでなく、原材料の調達から製造、販売に至るまでの全ての過程(サプライチェーンと呼びます)において、人権への悪影響がないか確認し、もし問題が見つかれば、それを解決する責任が求められています。
◇なぜ企業が人権を大切にする必要があるの?
企業が人権を尊重することは、単に「良いこと」だから行うのではありません。人権を守ることは、企業や社会にとっても、未来にわたって持続可能な活動を行うための土台です。
・信頼の向上
人権を大切にする企業は、消費者や取引先、投資家からの信頼を得ることができます。
・国際的な要請
国際連合(UN)が定めた「ビジネスと人権に関する指導原則」など、世界的なルールとして人権尊重が求められています。
◇市民として、私たちができること
企業活動と人権の問題は、遠いどこかの話ではなく、私たちの生活や労働とも深く関わっています。
まずは、私たちが買う商品が、どこで、誰に、どのような環境で作られているのか、その背景に関心を持つことが第一歩です。フェアトレード※の商品を選ぶなど、企業の取り組みを知り、応援することも行動の一つです。
もし、人権に配慮していないと思われる企業があれば、その問題について声を上げたり、人権を尊重している企業を評価したりすることも大切です。
こういった行動は、巡り巡って、私たちが社会で働く際にも、自分の人権が守られていくことにつながっていきます。
「すべての人を大切にするまち」の実現は、SDGs(持続可能な開発目標)の達成にもつながる、行政や企業だけではない、市民一人一人の意識と行動の積み重ねによって成り立ちます。私たちの暮らしを支える企業活動の「人権」にも関心を寄せ、持続可能でより良い社会づくりに参加していきましょう。
※立場の弱い生産者の労働環境などに配慮された商品取引の推進を図ることにより、人々の生活を助ける仕組みのこと
問合せ:人権センター
(大路二、キラリエ草津3階)
【電話】563-1177
【FAX】563-7070
