- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府亀岡市
- 広報紙名 : 広報かめおか 令和7年8月号(第049号)
世界の恒久平和は、人類共通の切なる願いです。
核兵器は、その願いを妨げる脅威でしかありません。
私たちが求めるのは、あらゆるいのちの営みを一瞬のうちに奪ってしまう核兵器の廃絶であり、その存在を許さない世界の実現です。
私たちは、世界連邦の意志を受け継ぎ、「非核三原則」の堅持を訴え続けます。それらは、人と人との絆を深め、いのちの尊厳を自覚して、自然と人間が共生する世界を築いていくための普遍の原理であるからです。
私たちは、ふるさとを愛し、人を愛し、戦争のない平和で美しい地球を子どもたちに伝えるため、願いを同じくする世界の人びとと共に前進することを誓い、ここに、亀岡市を「世界連邦・非核平和都市」とすることを宣言します。
(平成22年8月7日)
■恒久平和を願い宣言
亀岡市では、市制発足の1955年(昭和30年)に日本国憲法の平和精神に基づき「世界連邦平和都市」を宣言しました。そして、さらなる平和を希求し「核兵器廃絶」を趣旨とした「世界連邦・非核平和都市宣言」を、2010年(平成22年)に宣言しています。
今年は、戦後80年。市制施行と世界連邦平和都市宣言は70周年、世界連邦・非核平和都市宣言は15周年の節目の年です。今日、世界の現状を見ますと、ウクライナや中東での紛争など、核の使用が現実味を帯び、身をもって恐怖を感じます。
1945年(昭和20年)8月、人類史上で初めて核兵器の惨禍を受けた日本。唯一の被爆国として核の恐ろしさ、平和の大切さを世界に訴え続けなければなりません。
全国52自治体が加盟する「世界連邦宣言自治体全国協議会」の会長に今年から、亀岡市長が就任しました。協議会として、世界の恒久平和と持続可能な未来を実現するため、取り組みを進めます。
■8月は平和月間
市では、8月を平和月間とし、さまざまな取り組みを進めています。
8月7日には、西山の平和塔前で関係者が集い、平和祈念式典を行います。世界平和を願うとともに、戦争で命を落とした人や亀岡最大の災害となった平和池水害の犠牲者を追悼します。
そのほか、8月6日は「亀岡大踊り大会」、11日には「保津川市民花火大会」など、平和への祈りを込めた多彩なイベントが行われます。
また、今年は、次代を担う青少年から平和作文を募集し、市の戦没者追悼式で受賞者が朗読します。
■コスモスを通じて平和を発信
7月14日、詳徳中学校の生徒たちが、平和への願いを込めたコスモスの種をまきました。同校では、平和友好のシンボルとしてコスモスを育てています。
市の平和の歌『うつくしもの』が、岡山市の富山中学校の平和学習で取り上げられ、亀岡市は歌のCDを提供しました。翌年、富山中学校の生徒たちは、『うつくしもの』の歌詞に登場するコスモスを校内で大切に栽培し、その種を本市の詳徳中学校に送りました。富山中からの温かい贈り物を受け取った詳徳中には「コスモスガーデン」が作られ、美しい花々が見事に咲き誇りました。
以来、生徒会が継続して種を取り、美しい花を咲かせ平和への思いを発信しています。