- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府京田辺市
- 広報紙名 : ほっと京たなべ 令和8年2月号(No.957)
市と連携協定を結ぶ各大学の教員の研究内容を紹介します。
知の拠点の大学を身近に感じてください。
■No.8 世界中の薬用植物を研究 摂南大学薬学部薬学科 准教授 伊藤優さん
「大学の研究室で観葉植物を育てています。海外出張前にたっぷり水をやり、帰国後に葉が増えていたりすると、とてもうれしいです。」
~市と摂南大学は、昨年11月に包括協定を締結しました~
◇研究内容を教えてください
国内外で植物を調査しており、採集したコレクションを比較・検討する植物分類学という研究に携わっています。珍しい植物を発見した場合、新種の可能性を疑います。かつては形態の違いを比べる方法しかありませんでしたが、現在はDNA塩基配列を用いることで、比較が容易になりました。
新種と判明すれば世界的な成果となるため、形態・種類の特定や分布などを論文で発表します。新種でなくても、既知の植物が、新しい場所・国から発見された場合は、種の分布を正確に把握する上で重要な成果となります。これらのことは、世界の多様な植物・動物が生育している場所である「生物多様性ホットスポット」を選定するために重要です。
生物多様性の保護保全活動は、全世界共通で重要とされていますが、限りある予算と人手の中では、エリアごとに優先順位をつける必要があります。ホットスポットの選定は、優先すべき保護保全エリアを選定するのに大いに役立っています。
◇研究で心掛けていることは
世界の研究者に成果を認知してもらうことを目指しています。海外留学の経験を生かし、論文は英語で書き、国際学会では口頭で発表しています。近い将来、英語は必要なくなるという人もいますが、現代の研究の分野では、まだまだ英語が世界共通言語です。海外調査の際に現地の研究者と意思疎通を図る際も、英語が必要になってきます。
◇市民へのメッセージ
京田辺市に程近い摂南大学枚方キャンパスは、全国有数の規模を誇る薬用植物園や、広大な農学部附属農場がある、緑豊かなライフサイエンスキャンパスです。京田辺市のこどもを対象に植物体験教室を開いたことがありますが、参加者の熱量が高くて印象に残っています。デジタル全盛期の今だからこそ、私たちの原点に立ち返って、自然と触れ合える機会を増やしてほしいと思います。周りに緑のある環境でのびのび育ち、生物多様性の研究を引き継いでもらいたいです。
問合せ先:市民参画課
【電話】64-1314
