子育て 《特集》前向き子育てをサポート~今しかできない素敵な体験~(1)

市は、妊娠期から子育て期まで切れ目のない支援に取り組んでいます。令和元年ごろに行った子育て世代へのアンケートで、「出産前に乳児と接する機会がなかった」「産前産後で保護者の交流の場がほしい」などの声がありました。そのため、支援対象をこれまでより拡大したほか、パパ・ママ向けの講座や保護者同士が気軽に語り合え、情報交換や仲間づくりができる機会などを充実させました。

〔「こどもと家族の相談室」を開設〕
今年度からは、妊娠期から子育て期までの人のほか、おおむね18歳までのこども自身の身近な相談窓口として、「こどもと家族の相談室」を市内10カ所に開設しました。
今後も、パパ・ママが安心して楽しく子育てできるよう、保護者に寄り添った支援に取り組んでいきます。

■はぐはぐカフェで参加者同士がパフェ作り
妊産婦が集まり悩みを共有することで、孤独感の軽減や出産・育児に関する悩みの解消につなげる産前・産後サポート事業(集団参加型)の「はぐはぐカフェ」を年6回程度、市内の各公共施設で開いています。
6月26日、生後間もない乳児を連れた10組の親子が参加。「ママのための食事」についての講義では、栄養士から、栄養バランスなどについての話があり、参加者は真剣に耳を傾けていました。グループワークを通じて徐々に緊張もほぐれ、母親同士が自然と笑顔で会話を交わす様子も見られました。

◇オリジナルパフェ作りで会話が弾む
こどもを託児スタッフに預けて別部屋に移動すると、テーブルには、色とりどりのフルーツやあんこ・チョコレートなどが所狭しと並んでおり、歓声があがりました。各自好きなトッピングを選び、盛り付けを工夫しながら、自分だけのオリジナルパフェ作りに挑戦。気分が高まりグループでの会話も弾み、すっかり打ち解け合っていました。
一時的に育児から解放され、同じ境遇の母親同士で交流することで、新たなママ友もできたのではないでしょうか。「また参加したいね」と声を掛け合う姿も見られ、大変有意義なひとときとなりました。

◇みなさんの参加を待ってるよ♪
次回のはぐはぐカフェは8月28日(木)です。
詳しくは、29ページをご覧ください。

■〔Interview〕子育て講座の講師の声
~子育てはパーフェクトでなくていい~
臨床心理士 NPO法人トリプルPジャパン理事 白山真知子さん
趣味は数独(数字パズル)です。
また、クラシック音楽を聴くことや旅行が好きで、よく夫婦で出掛けて楽しんでいます。

◇本市での活動は
オーストラリアで開発された保護者向けの参加体験型子育て支援プログラム(トリプルP)の講師や、子育てに苦しさを感じる保護者のためのプログラム(府事業)の進行役を務めました。市との関わりは10年来になります。

◇本市の子育て環境・施策の印象は
緑が多く、住宅街も落ち着いた印象で、訪れるとほっとします。時々違う道を通るなどして、自然豊かな街を楽しんでいます。
子育て施策では、トリプルPなどのプログラムをいち早く導入しているほか、各講座においても、乳児から思春期の子、子育てに悩んでいる人まで幅広くカバーされています。このような施策を早期から計画的に展開されてきたことは素晴らしいです。悩める保護者を一人も取りこぼさないという姿勢を感じます。

◇保護者の皆さんにメッセージ
子育ては「己育て」と思っています。私自身も子育ては大変でしたが、そのおかげで世界が広がりました。子育てを経験したことで、忍耐力や問題に直面した時に一歩引いて考える習慣が身に付き、今でもそれが役に立っています。
子育ては、パーフェクトでなくていいのです。こどもと一緒に楽しみながら親自身も一緒に成長していきましょう。

◇前向き子育て講座 参加者の声
・個別相談ができ、具体的なアドバイスが得られてとても良かった。
・こどものイヤイヤ期で大変な時だったので、講師からの助言や他の参加者との共感に救われた。
・家で実践するとこどもの様子に変化があり、困り事がかなり改善した。