- 発行日 :
- 自治体名 : 京都府久御山町
- 広報紙名 : まちの総合情報紙 広報くみやま 令和7年6月1日号 No.1168
▼食べることを好きになってもらいたい
▽食べることを教える幸せ
「国語や算数も大切だけど、食事は健康な身体をつくるうえで大切なことだから、食べることを子どもたちに教えたいと思ったんです」と栄養教諭になったきっかけを話す小川美希さん。
「これから子どもたちは、自分で食べるものを選択する機会が増えていくから、小学生のうちに選ぶ力をつけてほしい」と授業では知識を伝えるだけでなく、自ら考える力がつくよう工夫している。
▽頑張った日には好きなカレー
「献立を考えるのって楽しいんですよ。旬の野菜を食べてほしいとか、この日は行事があって子どもたちが頑張っているから好きなカレーにしてあげようとか」と笑顔で話す小川先生の頭の中には、常に子どもの顔が浮かんでいる。
▽久御山に根付くもの
久御山町の給食は、久御山町産の米を使用し、地場産野菜も週1回以上取り入れている。
人気メニューの1つにキュウリのゆかり和えがある。「確かに美味しいんですけど、とてもシンプルなメニューなんです」と驚きをみせる小川先生。野菜を美味しく食べる文化が、久御山町の給食に根付いている証だという。
▽こども園での経験
さらに、「1年生が給食を残さず食べるんです」と他の地域との違いに驚く。こども園の給食は、小学校と同じ献立もあり、子どもたちが知っているメニューも多い。「他の地域なら色んな保育園や幼稚園から集まってきて、給食の経験が違うから結構身構えるんです。でも久御山町の子どもたちは、給食に対しての抵抗がないんだと思います」と久御山町ならではの良さを話す。
▽給食で学ぶこと
「他学年の子どもたちや大人たちと一緒に給食を食べる交流給食をしたい」とコロナ禍で前を向いて食べることが当たり前になっている子どもたちに、楽しい給食を経験してもらいたいと今後の展望を話す。
「食事をしながら会話を楽しむことは大人になってからも大切なコミュニケーションの1つだから、その時に何を話したらいいか、何に気をつけないといけないか、それを学ぶのも給食だと思うんです」と栄養を摂るだけではない給食の意義を話す。
▽食べることを好きに
給食時間には全クラスを見てまわるという。「毎日見ていると少し前は食べられなかった野菜を食べられるようになっていたりするんですよ」と子どもの成長に喜びを感じ、「楽しい給食時間にして、『食べることが好き』と言ってもらえたら、それが1番嬉しいですね」と子どもたちに優しいまなざしを向ける。
【御牧小学校 栄養教諭 小川美希(おがわみき)さん】
栄養教諭は、学校給食の献立作成や食に関する授業を行ってる。
学校給食は摂取するエネルギー量や栄養素などが細かく決められており、1か月トータルで栄養を摂取できるよう考えられている。
久御山町では、「くみやま野菜」を積極的に給食に取り入れ、地産地消を推進している。
◆つくってみよう給食の人気メニュー 《キムタクごはん》
○材料
・米…2合
・ベーコン…40グラム
・キムチ…70グラム
・たくあん…70グラム
・サラダ油…小さじ1
〈Point〉優しい味のたくあんと、辛くないキムチを使うと給食の味に近づくよ
○作り方
(1)米を研ぐ
(2)ベーコンとたくあんを細切りにする
(3)フライパンにサラダ油を入れ、中火でベーコンを炒め、色が変わったらキムチとたくあんと入れて炒める
(4)炊飯器に(1)の米と分量の水、(3)の具材を加え、大きく混ぜる
(5)いつも通り炊飯してできあがり