くらし 特集 共に歩むまち くみやま(1)

■外国人の人口割合が府内最高に
久御山町は少子高齢化の影響で緩やかに人口減少が進行しており、町の大きな課題となっています。そんな中、街中で外国人を見かける機会が多くなっていませんか。
減少する人口に反して、本町に暮らす外国人の数は増加し、令和7年9月末時点で外国人の人口割合は府内最高の約8.3パーセントとなりました。
ベトナムやタイ、中国など、さまざまな国の人たちが久御山町で生活しています。皆さんは外国人に対してどのようなイメージを持っていますか。

▽約1300人が久御山町へ
久御山町の人口は昭和60年をピークに減少が続いています。一方で、外国人の人口は近年急増し、令和7年9月末時点で1250人が久御山町で生活しています。国籍別に見るとベトナム人が半数を超え、次いでタイ、中国とアジア圏が多く、地球の反対に位置するブラジルやアメリカ、ロシアなど28か国の人がコンパクトなこのまちで暮らしています。

▽町を支える貴重な人材
外国人はそれぞれの目的を持って久御山町にやってきます。近年では、約7割近くの人が職業上の技術や知識を身につける「技能実習生」や、一定の能力を有し、人手不足が深刻な特定の分野で受け入れられる「特定技能外国人」として来日しています。産業分野の人手不足が全国的にも課題になる中、ものづくりのまち久御山町においても貴重な人材として多業種で活躍しています。
また、日本人と同様に外国人の皆さんも町民税を納めていただいており、町の施策を進めるうえで、欠かせない存在となっています。

▽共に歩むまちくみやま
お互いの文化や習慣の違いを認め、理解し合うことで地域の一員として共に生きていく「多文化共生社会」。日本人も外国人も生活しやすい社会を一緒につくっていきましょう。

〈久御山町在住の外国人の国籍〉

令和7年9月末時点

〈久御山町の外国人人口推移〉
平成18年には402人だった久御山町に暮らす外国人は、令和7年9月末時点で約3倍の1250人まで増加し、1万5123人が暮らすこのまちの約8.3パーセントを占めています。

※調査対象は各年度12月末 令和7年度は9月末時点(住民基本台帳)

多くの外国人が「暮らす」久御山団地での生活について自治会長の濵伊さんに話を聞きました。

[久御山団地自治会長 濵伊睦子(はまいむつこ)さん]
最近は夕方買い物に行くと3人に1人は外国の人に出会います。久御山団地は以前から外国人が多く住んでいましたが、最近はベトナムの人が多いような気がします。

▽難しい日本のルール
自治会長をしていると、近隣住民から相談を受けることも少なくありません。自転車で移動する人が多いので、駐輪場に自転車があふれかえって停められなくなったり、ごみの分別や騒音問題はよく相談があります。生まれ育った文化が違うので、日本のルールは難しいかも知れませんが、ここは日本なので理解してほしいところもありますね。
数年前に住んでいた外国人とは挨拶をしたり仲良くしていました。人なつっこいところもありますし、きっと面白い特技を持った人もいると思うんです。自治会とかで披露してもらえたら嬉しいですし、いい交流のきっかけになると思います。

▽まずは挨拶から
お互いを知らない状態で、外国人だからと決めつけることはしたくないですから、一度膝を合わせてコミュニケーションをとって、まずは挨拶ができる関係から築いていきたいですね。

町では外国人へごみの分け方・出し方を周知するため、4か国語(英語・韓国語・中国語・ベトナム)に対応した分別チラシを作成しています。