くらし 決算報告

町が行うさまざまな事業は、町民の皆さんが納める税金や国・府からの支出金などを財源に行っています。これが皆さんの生活のためにどのように活用されたか、令和6年度の決算の概要と財政状況をお知らせします。

■一般会計の決算状況
令和6年度の一般会計決算は、歳入42億9542万円、歳出38億8821万円となり、令和7年度への繰越財源を差し引いた実質収支は3億7722万円の黒字となりました。

◆歳入
一般会計の歳入総額は、前年度に比べて2億9170万円減の42億9542万円となりました。全体の約2分の1を占める地方交付税は国税収入の増加を反映した再算定や交付税に算入される公債費の増により4421万円の増加となりました。国庫支出金及び府支出金は事業の実績により減少しました。
町税、使用料等の自主財源は、2.38%増加し、26.99%となり、地方交付税、国庫支出金等の依存財源は73.01%となりました。

▽まちの基金の推移

前年度に比べて基金の総額は減少しました。償還金の返済に充てるため減債基金の取崩と、公共残土処分場の車両購入、町道維持管理に公共残土処分場使用料管理基金の取崩を行いました。

▽特別会計・公営企業会計の決算状況
特別会計

公営企業会計

資本的収入額が資本的支出額に不足する額は損益勘定留保資金で補填しています。

◆歳出
一般会計の歳出総額は、前年度に比べて3億1320万円減の38億8821万円となりました。令和6年度は伊根町制施行70周年を迎え、記念式典や関連イベントを開催し、節目の年を祝いました。着工から3か年、筒川地区コミュニティセンターが竣工し、併せて太陽光発電及び蓄電設備を設置し、再生可能エネルギーの地域内消費の取組みを促進しました。
安心して子育てできる「子育てしやすい・ええまち」を目指し、令和5年度に開始した保育園児へのおむつの無償提供に加え、令和6年度には午睡用寝具を整備し、手ぶらで登園できる環境を整えました。
京都府立宮津高等学校伊根分校跡地活用事業では、飲食料品等小売施設の用地造成に着手し地域振興を図りました。

▽令和6年度の主な事業
・伊根町制施行70周年記念特別講演会は多くの参加者で時間を超える質問もあり、にぎわいました。
・寝具持参の必要がなくなり「手つなぎ登園」ができるようになりました。
・老朽化していた筒川文化センターを解体し、筒川地区の地域拠点施設を新築しました。

▽町の財政状況 財政健全化法に基づく指標を公表
町の財政状況を表すものとして、地方公共団体の財政の健全化に関する法律に基づく5つの指標の公表があり、それらの指標には早期健全化基準・財政再生基準・経営健全化基準があります。
「早期健全化基準」「経営健全化基準」(イエローカード)を超えると、「要注意」段階と見なされ「早期健全化計画」「経営健全化計画」を策定し、自主的かつ計画的に財政再建に取り組まなくてはなりません。
「財政再生基準」(レッドカード)を超えると、財政再生団体に指定され財政再生計画を策定し、国の指導・監督の下での財政の再建を行うこととなります。

▽令和6年度も町財政は健全
令和6年度決算に基づく実質赤字、連結実質赤字、将来負担、資金不足の4つの比率は昨年度に続き比率として表れず健全性が保たれました。
実質公債費比率は、1%悪化し10.1%となりました。近年の宮津与謝クリーンセンター整備事業、伊根中学校改築事業、観光関連施設整備事業(舟屋日和等)や生活基盤整備事業(町道の強靭化対策事業)など大型事業を実施し町債を多く発行したことにより、公債費が増加しました。今後も筒川地区コミュニティセンター整備事業、伊根の杜整備事業の償還が始まり、京都府立宮津高等学校伊根分校跡地活用事業の大型事業を予定しており、公債費の増加が見込まれます。必要な事業を精査し、効率的効果的な事業を進め、公債費の抑制を図る必要があります。
国からの交付金や施策の動向を的確にとらえ、中長期的な視点で計画的な財政運営を行っていきます。