- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府大阪市北区
- 広報紙名 : わがまち北区 令和7年6月号
地球規模の環境問題や社会課題の解決も、まずは一人ひとりの小さな実践の積み重ねから。毎月、区内の様々な活動をお伝えします。
■ジパングカリーカフェ
◇規格外米使う箔米(はくまい)カレー 米の価値知るきっかけに
若者たちでにぎわう中崎町の路地の奥。「ジパングカリーカフェ」の名物メニューのひとつが「箔米カレー」です。割れ米、未熟米など流通に乗らない米を米粉(箔米粉)にし、小麦粉代わりに使っています。カフェを運営する株式会社ジパングフードリレーションズ代表取締役社長の安藤育敏さんは「食べられなかった米に新たな価値(箔)を付けるアップサイクルです」と命名について語ります。
取組の始まりは2021年。コロナ禍で緊急事態宣言などが繰り返され外出する人が激減し、大量のご飯が店に残ります。「何かに使えないか」と試行錯誤の末、炊飯米から作るビールを開発(生産終了)。クラウドファンディングで販売する中で出会った農家から、「異常気象の影響で規格外の米が年々増え、家畜の飼料などとしてたたき売りされていく」と相談を受け、更なる課題が見えてきました。
流通に一石を投じようと、規格外の米を買い取り、業者に粉砕を依頼して箔米粉にする仕組みを実現。小麦アレルギーや環境問題への関心の高まりを背景に、菓子の材料、揚げ物の衣など、卸先での用途は少しずつ広がっています。
一方、昨年来の米不足で規格外米が流通に乗り始め、原料が品薄の状態に。「課題解決が目的なので、それはそれでいい。でも、米が安くなったら元に戻ってしまうでしょう。農家の仕事は何も変わらないのに」と安藤さん。「箔米カレーが、そんな問題に気付くきっかけになればうれしいですね」
目標:12 「つくる責任 つかう責任」
持続可能な消費生産形態を確保する
・SDGsチャレンジ…明日のご飯一粒を大事にしよう
ジパングカリーカフェのSNS
【HP】https://lit.link/zipangucurrycafe