くらし 【特集】安心して移動できるまちづくり(1)

本市では、道路をはじめとしたまちのバリアフリーに関する計画の策定や市民の皆さんが移動しやすい環境づくりなどを進めています。
しかし、誰もが安心して移動できる環境を実現するには皆さんの理解と協力が必要不可欠です。
今号では、バリアフリーに関する市の取り組みをお知らせするとともに、視覚障がいをお持ちの方に声かけするポイントなどを紹介します。

■バリアフリーってなに?
障がい者や高齢者だけでなく、あらゆる人が社会生活をしていく上で障壁(バリア)となるものを除去するという意味で、もともとは建築用語として、段差などの物理的障壁の除去という意味で使われてきました。
バリアフリーにおけるバリアは、大きく4つに分けられます。

◆4つのバリア
◇物理的なバリア
利用者に移動面で困難をもたらすバリア
(例…道路の段差や狭い通路)

◇制度的なバリア
社会のルールや制度によるバリア
(例…補助犬を連れていることによる施設の利用制限)

◇文化・情報面のバリア
必要な情報が平等に得られないバリア
(例…文字放送のないテレビや音のしない信号)

◇意識上のバリア
差別や偏見、無理解などのバリア
(例…点字ブロックの上に物を置く)

■知っていますか?利用者が用いるマーク
◇ヘルプマーク
外見から分からなくても周囲の方に配慮を必要としていることを知らせるマーク

◇耳マーク
聞こえが不自由であることなどを表すマーク

◇手話マーク・筆談マーク
手話・筆談で対応できるというコミュニケーション手段に関するマーク

◇マタニティマーク
周囲が妊産婦への配慮しやすくするマーク

◇ひまわり支援マーク
外見から判断できない多様な方が空港を安心して利用するためのマーク

◇ハート・プラスマーク
身体内部に障がいのある方を表すマーク

■ご存じですか?心のバリアフリー
「心のバリアフリー」とは、さまざまな心身の特性や考え方を持つ全ての人々が、相互に理解を深めようとコミュニケーションを取り、支え合うことです。
出典：「ユニバーサルデザイン2020行動計画」

■本市におけるバリアフリーの取り組み
◇池田市バリアフリーマスタープランの策定
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律(バリアフリー法)」において、バリアフリーのまちづくりに向けた地域における取り組み強化の1つとして、市町村がバリアフリー方針を定めるマスタープラン制度が創設されたことを受け、2年度に「池田市バリアフリーマスタープラン」を策定し、市全体のバリアフリーの方針を明確にしました。この策定に当たり、高齢者や障がい者などの当事者や市民、店舗などの実態調査を行い、めざす姿を定めました。

▽めざす姿…ユニバーサルデザインと相互理解を推進し、共生社会とダイバーシティを実現するまち
地域の多様な人材、活動を生かしてお互いが理解を深めながら関わり合うことができ、暮らして、訪れて“おもしろい”まちに

◇地区別バリアフリー基本構想の策定
阪急「池田駅」と「石橋阪大前駅」の周辺地区について、5年度に「池田駅周辺地区バリアフリー基本構想」と「石橋阪大前駅周辺地区バリアフリー基本構想」を策定しました。「池田市バリアフリーマスタープラン」で明確にした方針に沿って、具体的に行う事業を計画に位置付けています。

◇道路整備
市民の皆さんが安心して移動ができるよう、道路インフラの整備を進めています。

◇タウンウォッチングやワークショップの実施
バリアフリー基本構想の策定に当たって、市民の皆さんの意見を反映させるために、池田市バリアフリー協議会委員や市民とともにタウンウォッチングを行い、街中で移動に課題のある箇所を確認し、ワークショップで課題や対応策の整理を行いました。

視覚障がい者の方々にインタビューしましたので、次のページから視覚障がい者の移動に関することを紹介します。

問合せ：交通道路課
【電話】754・6281