- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府八尾市
- 広報紙名 : やお市政だより 令和7年9月号
■進歩する気管支喘息治療
気管支喘息は身近な疾患であり、国内では約117万人の喘息患者がいると報告されています。喘息はアレルギー性で、気管支が狭くなりゼーゼーと息苦しくなる疾患です。あまり重篤な疾患というイメージがないかもしれませんが、令和6年時点で年間約1,000人が、喘息が原因で死亡しています。
1990年代に吸入ステロイドによる治療が普及し、喘息死は減少してきました。高用量のステロイド吸入に加えてステロイドの内服治療を必要とする難治性の人が5~10%程度いると報告されています。
そこで近年登場したのが生物学的抗体製剤という注射薬です。抗体製剤の登場によりステロイド内服を中止できる人が増えています。抗体製剤は根本からアレルギーの反応を抑制する薬で、アトピー性皮膚炎や膠原病(こうげんびょう)などさまざまな疾患でも使用されるようになっています。難治性の喘息でお困りの人は、専門医の受診を検討してみてください。
医師会ホームページアドレス【HP】https://www.yao.osaka.med.or.jp