くらし 情報ひろば「暮らし」(1)

将来世代に負担を先送りしないために
〜10月1日から水道料金・下水道使用料を改定します〜

■上下水道事業の現状と課題
◇料金・使用料収入の減少
人口減少や節水機器の普及、ライフスタイルの変化などの影響で水需要が減少し、それにともない水道料金・下水道使用料収入も年々減少しており、その傾向は続くものと見込まれます(下図)。

水道事業の収益的収支見通し(百万円)

下水道事業の収益的収支見通し(百万円)

そのため、今後も維持管理経費の抑制を進めながら事業を行っていく必要があります。

◇施設や管路の老朽化
本市は地形的な要因により水道や下水道に係る施設数が多い状況です。その多くが高度経済成長期に建設されたため、老朽化が進んでおり、今後も施設や管路を更新していく必要があります(下グラフ)。

下水道管(汚水)老朽化グラフ
(経過年数)

水道管老朽化グラフ
(経過年数)

◇多発する大規模地震
全国的に大規模地震が多発しています。予測される大規模災害に備え、災害に強い上下水道を実現していくため施設や管路の耐震化を進めていく必要があります。

◇水道施設の効率の低下
水需要の減少にともない、既存の水道施設能力と水需要の差が広がり、施設効率が低下しています。今後、施設を効率的に運用していくために、施設をダウンサイジングしていく必要があります。

◇渇水の発生
近年では令和元年度、4年度、5年度に降雨量が少なかったことにより滝畑ダムの貯水率が減少したため、渇水が発生しました。今後の渇水に備え、新たな水源を確保することにより水源の安定化を図るとともに渇水対策に係る資金を確保しておく必要があります。また、今後予測される大規模災害に備える観点からも水源の安定化が求められます。

■上下水道事業の取り組み
◇これまでの経営効率化
事業の経営効率化のために、これまで上下水道事業では包括的民間委託や組織のスリム化、施設の休廃止、計画の見直しなどにより維持管理経費の削減や施設のダウンサイジングに取り組んできました。

■上下水道事業の経営基盤強化の必要性
◇厳しい経営状況
上下水道事業の収益的収支は、水道料金・下水道使用料収入の減少や物価高騰の影響などによる費用の増加により令和6年度予算ベースで赤字となっており、水道料金・下水道使用料を改定しなければ令和7年度以降も赤字が続く見込みでした。経営努力だけでは事業の実施に必要な資金の確保が難しくなっており、厳しい経営状況が続いています。

問合せ:経営総務課