子育て 特集1 あなたも養育里親に

子どもの成長をあたたかく支える存在

家庭から離れて暮らす子どもたちは、乳児院や児童養護施設などで集団生活をしていますが、家庭での日常生活を経験できないまま社会に出ていく人も少なくありません。様々な事情で家庭を離れて生活しなければならない子どもたちを家庭で受け入れて、深い愛情と正しい理解をもって育てる人を「里親」といいます。今回は里親についてご紹介します。

■里親にはいくつかの種類があります
・養育里親
事情があり自宅で暮らせなくなった子どもを、数年から成人するまで育てる里親で、府では『はぐくみホーム』という愛称で呼ぶ
・週末里親
家庭生活を体験することを目的に月に数回の週末から長期休暇などに家庭に迎え入れる
・専門里親
虐待などで心身ともに傷ついた子どもや障がいのある子どもに対し、経験と専門知識を活かし家庭で養育する
・親族里親
両親が死亡、行方不明などの事情により養育できなくなった時、子どもの三親等内の親族(祖父母や兄弟など)が養育する
・養子縁組里親
特別養子縁組(戸籍上も自分の子どもとして育てる)を前提に養育する里親

■里親インタビュー
私たち夫婦との相性などを考えて里子を紹介してもらえ、とても安心感がありました
養育里親のご夫婦(夫48歳、妻51歳)

40歳手前で結婚し、不妊治療を始めた際に病院でパンフレットを見たことがきっかけで里親について知りました。特別養子縁組には年齢制限があり、子どもとの生活はあきらめていましたが、家族が増えたら楽しくなるかなという思いがありました。市内で開催している里親イベントでwith里親の担当者さんと出会い、里親について詳しく知ることができました。
里親になるためには研修が必要であることを知り、研修を受けました。施設実習や家庭訪問などを行い、研修を受けるうちに現状を理解できました。里親になるまでは1年ほどかかり思っていたよりも長かったですが、夫婦2人のことをよく知った上で紹介してもらえるので安心感がありました。
研修で学びを深めた後、小学生の女の子を他の里親からのレスパイト(※)という形で受け入れ、約1年間、週末や連休に預かりました。一緒に買い物へ行ったり花火をしたりし、学校のこともよく話してくれました。レスパイトが終わる時には寂しく感じ、「1年間遊んでくれてありがとう」と手紙をもらったことがうれしかったです。
現在は2歳の男の子と週1回の交流を行っています。最初は人見知りが激しく子どもらしい笑顔もなかったですが、次第に表情が出てきてうれしそうな顔やごはんがおいしいとおかわりをするところが自然とかわいいと思えるようになりました。物を投げたり攻撃的なことも多かったですが、優しくしてねと伝えると聞いてくれるようになりました。この子の初めての経験に立ち会えることはうれしく、関わる中で優しい子に育ってほしいと願っています。
里親について知らないと不安になりますが、説明会に行くことで分からないことを教えてくれ不安が解消できます。常に迷いや不安はありますが、24時間対応してくれるサポート体制が預かる上で支えになっています。ちょっと覗いてみようかな、と思えばぜひ相談会へ参加してみてください。

※レスパイト・ケア制度
冠婚葬祭や休息したいと思った時などに委託されている子どもを一時的に、他の里親や乳児院、児童養護施設等に1日から数日間預かってもらうことができる制度です。

◇里親募集説明会
日時:11月16日(日)午前10時~午後3時
場所:ラブリーホール
申込:電話で下記へ
問合せ:高鷲学園 里親支援センターwith里親
【電話】072-959-2202
11月8日にも関連イベントあり(本紙27ページ)

■里親QandA よくあるご質問
Q 里親になるのに、何か資格は必要ですか?
A 特別な資格は必要ありません。子どもに対する深い愛情と、里親制度に関する正しい理解を持って育ててくれる人は、どなたでも里親になれます。

Q どんな人が里親になっていますか?
A 年齢や職業は様々です。それぞれのご家庭に応じたかたちで、里親活動をされています。

Q 子どもを預かってから、困ったことは相談できますか?
A 子どもの養育についての不安や相談、困りごとは、里親支援センター、里親支援機関または子ども家庭センターが電話や訪問により相談に応じます。また、地域の里親会による支援や交流活動もあります。

里親についてのご相談は
大阪府富田林子ども家庭センター
【電話】0721-25-1131
高鷲学園 里親支援センターwith里親
【電話】072-959-2202
さとおや通信~あなたも里親に~(※二次元コードは本紙をご覧ください。)

問合せ:こどもファミリーセンター