健康 医師が解説!胃内視鏡検診の大切さ
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- 発行日 :
- 自治体名 : 大阪府藤井寺市
- 広報紙名 : 広報ふじいでら 令和7年8月号
昨年度より、「胃カメラ(内視鏡)による胃がん検診」が始まっています。
胃カメラ(内視鏡)検査について、青山病院の樋口理事長にお話を伺いました。
■おしえて!樋口先生!
▽胃内視鏡検査について教えてください。
胃内視鏡検査は、胃カメラを口か鼻から挿入して食道・胃・十二指腸を観察する検査です。(※1)最近はカメラが細くなって楽に受けられる検査になりました。検査開始前に、口や鼻の中を麻酔のお薬で痛みや嘔吐反射を抑えるようにして行います。検査自体は10分ぐらいで終わります。もし、胃がんなどの病気が見つかったときは、その場で組織をとって(生検)顕微鏡で診断をします。(通常の保険診療)
▽胃内視鏡検査で発見される病気について教えてください。
食道から胃・十二指腸にかけての病気が見つかります。日本人で罹患率の高い胃がんをはじめとして、良性のポリープや胃潰瘍、胃炎などと、最近徐々に増えてきている逆流性食道炎や、お酒やたばこの摂取が多い方では、食道がんなども見つかります。胃がんの原因の一つである、ピロリ菌は、内視鏡をしたときに慢性胃炎が見つかれば、ピロリ菌が感染している可能性が高いので、後日先生と相談してピロリ菌の検査をしましょう。
▽どれくらいの頻度で胃がん検診を受ければいいですか。
内視鏡による胃がん検診は、国で、2年に一度受けるのが良いと定められています。もし、内視鏡で病気が指摘された場合は、その主治医とご相談のうえで、次の内視鏡検査(通常の保険診療)をいつにするかを決めてください。
▽胃内視鏡検査を受診できない場合はありますか。
あきらかな出血傾向がある患者さんや急性心筋梗塞など一部の病気をお持ちの患者さんは、内視鏡検査を受けることができません。その場合は、これまで通りのバリウムを使ったレントゲン検査で胃がん検診を受けることができます。状況に合わせて、主治医か市の担当部署にご相談の上、決めてください。
■定期的にがん検診を受けましょう。
今年度は和暦で奇数年生まれの50歳以上の方が胃がん検診を受診できます。
胃がん検診の詳細や自己負担額などはこちらをご覧ください。
本紙を参照ください
■胃がん検診(内視鏡)は市内の7医療機関で受診できます(要予約)
■樋口 和秀
大阪医科薬科大学 名誉教授
医療法人ラポール会青山病院 理事長
藤井寺市胃内視鏡検診運営委員会 委員長
消化器内視鏡専門医・指導医