- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県豊岡市
- 広報紙名 : 広報とよおか 2025年5月号
■全てのこどものウェルビーイングを目指して
本市では、全てのこどもたちが自分らしく成長し、安心して子育てができるまちづくりを進めるため「豊岡市こども計画」を策定しました。こどもとこどもを取り巻く人々が、笑顔で生き生きと暮らすまちを目指すため、行政だけではなく市民の皆さんと協働して、家庭や地域、職場、社会全体で、計画を推進していきます。
◇国内のこどもを取り巻く状況
少子高齢化や核家族化の進行、ライフスタイルや価値観が多様化するなどの生活環境の変化とともに、児童虐待相談件数や不登校児童生徒数が過去最多になるなど、深刻な状況になっています。
また、近年、自殺やいじめなどの生命・安全の危機、子育て家庭の孤立、こどもの貧困などの問題も顕在化しています。
◇市の特色ある子育て支援
豊岡市地方創生総合戦略におけるこども・子育てに関する取組みでは、ふるさと教育、コミュニケーション教育、英語教育、英語遊び保育、演劇的手法を用いた非認知能力の向上、こどもたちが豊岡で世界と出会う音楽祭、ジェンダーギャップ解消戦略、婚活応援プロジェクトなどを推進し、特色ある人口減少対策に取り組んでいます。
◇市の子育て家庭の現状
出産した家庭の約4割が子育てにサポートを必要とする家庭(子育ての支援者がいない、強い育児不安、養育能力の低さ、経済的不安、心身の疾患など)であることが分かりました。
また、乳幼児健診時のアンケートにおいて地元で子育てしたいと考える割合が国県と比較して低いこと、不登校児童生徒数と児童虐待の通告件数が増大していることや、理想のこどもの数に対して実際のこどもの数が少ないことなど、多くの課題が見えてきました。
◇こども計画の推進
現状を踏まえ、市のこども・子育て施策の方向性を示すため「豊岡市こども計画」を策定しました。この計画は、国県の施策や本市の他の計画におけるこども・子育てに関する各種施策との連携を図りながら、長期目標を「全てのこどもが、ウェルビーイングに暮らしている」と定め、その実現を目指しています。
また、こども・子育て施策は、多岐に渡っていることから、市がどの施策を強化したいのかが伝わりにくいものとなります。
このため「豊岡市こども計画」では「戦略体系図」を用いて、重点的に取り組む手段を示しています。
◇社会全体で支えましょう
計画の推進にあたっては、行政だけでなく、家庭や地域、職場、社会全体でこどもや子育て家庭に目を向け、支えていく必要があります。
近年、まちの子育てサークルなどが、親子での食事作りや、多様な人が集う居場所を運営するなど、地域でこども・子育てを応援する機運が、徐々に高まっています。
市ホームページ ※本紙の二次元コードを読み取りご確認ください。
◆戦略的な取組
長期目標:全てのこどもがウェルビーイングに暮らしている
戦略目標:こどもとこどもを取り巻く人々が、笑顔で生き生きと暮らしている
※
長期目標:長期的に実現したい状態。
ウェルビーイング:身体的、精神的、社会的に幸福な状態。
戦略目的:5年間で達成したい状態。
◆目指す姿
◇〔目指す姿1〕こどもの多様性が尊重され、自己肯定感を持って自分らしく暮らしている
(1)こどもが主体的に物事へ取り組めている
(2)こどもの居場所がある
(3)こどもに家族以外にも信頼できる人がいる
(4)こどもの意見が尊重されている
主な取組:
・非認知能力向上
・こども支援センター(ふれあいルーム)
◇〔目指す姿2〕安心して妊娠・出産ができている
(1)妊娠・出産する人が、経済的に支援されている
(2)妊娠・出産に関する保健・医療・福祉サービスが充実している
(3)妊婦や産婦とその家族が相談できる場所・人がある
主な取組:
・助成(妊婦健診、産婦健診、1か月児健康診査費)
・産後ケア
・子育てなんでも相談室
◇〔目指す姿3〕安心して子育てができている
(1)子育て当事者が、経済的に支援されている
(2)教育、保育、保健、医療、福祉サービス、支援策が充実している
(3)子育て当事者が相談できる場所・人がある
(4)子育て当事者の職場が、仕事と子育ての両立を支援している
主な取組:
・こども医療費助成
・児童手当
・乳幼児健診
・子育てセンター
・放課後児童クラブ
・ジェンダーギャップ解消推進
◇〔目指す姿4〕地域(ご近所・地区・地域コミュニティ・企業)がこども・子育てを応援している
(1)こども・子育てを応援する人が増え、活発に活動している
(2)地域のこどもを地域で育てる意識が高まり、こどもを対象とした活動が増えている
主な取組:
・ファミリーサポートセンター
・子育てサークル
・子ども会
・PTA
問合せ:こども未来課
【電話】21-9118