くらし クローズアップ豊岡(2)ー地球の奥深く、人類未踏の神秘へー

■2024「植村直己冒険賞」授賞式記念講演会を開催
6月7日、日高文化体育館で29回目となる2024「植村直己冒険賞」授賞式・記念講演会を開催しました。
「人類未踏の洞窟探検」を成し遂げた𠮷田勝次(よしだかつじ)さんを招き、メダルや盾、副賞を贈呈しました。洞窟という分野で初めての冒険賞受賞となりました。
𠮷田さんは、ラオスにある世界最大級の可能性のある洞窟を、2019年から2024年の間に計3度の探検を実施しました。2024年の探検では、新たに約550mの未踏箇所を発見しました。
記念講演では、動画や写真を交えながら、探検のことや当時の心境について語り、会場に集まった約750人の来場者は興味深く聞き入っていました。
𠮷田さんは「続ければ、いつか植村さんのようなすごい冒険家になれると思ったことがあります。僕にとって憧れの人です。その植村さんの賞を受賞する実感が今日やっと湧いてきました」と語りました。

◆受賞者からのメッセージ
◇好奇心こそが原動力
𠮷田勝次さん
洞窟探検に楽しいことは少ないかもしれない。それでも洞窟に行くのは、誰も足を踏み入れたことのない世界を見たいという好奇心からです。好奇心がアクセルとなり、前に進みます。逆に、ブレーキになるのが恐怖心。踏み加減を自分で調整し、探検しています。

◇子どもたちのために
「子どものうちにやっておいた方がいいことはありますか」という質問に、吉田さんは「何でもやらせてください。でも何かをやって、すぐ飽きてやめたってなった時、なぜ最後までやらないんだって攻めがちではないですか。それは絶対良くないです。やめたいなら、すぐに次。なぜかと言うと、やってみないと分からないから。やったことで自分がつまらなかったらやめさせてやるのも大事なこと。次に行けるじゃないですか。君が好きなことやればいいよって言ってやれば、子どもも次の道を進みやすい。次の自分の好きなことを見つける時間が短縮できる。だから途中でやめるって言っても、やめればいいよっていう風に言ってやるのが一番いいと思います」と答えられました。

問合せ:日高振興局地域振興課
【電話】21-9056