子育て 〔特集1〕子どもが主役の学び場づくり子どもたちの未来を育む 主体性 ってなに?(1)

■「これ、自分で考えたんだ!」
そんなふうに目を輝かせる子どもの姿を見たことはありませんか?
自分の考えを受け止められたとき、子どもたちは驚くほどの自信と笑顔を見せてくれます。その小さな「できた!」の積み重ねこそが、子どもたちの“主体性”を育てる第一歩です。
今回の特集では、子どもたちが自ら考え、行動する力をどのように育んでいくのか、市の取組や教育現場における事例を紹介します。

■「未来を創る学力」
市では、子どもたちに育成したい資質・能力や学力、授業改善の方向性を「未来を創る学力育成三木モデル」としてまとめ、すべての学校に示し、市全体で取組を進めています。
この「未来を創る学力」とはテストの点数のように数値化されるものではなく、日々の学びや生活の中で自ら考え行動する力です。そのためには、子どもが主役の学び場づくりが大切です。

■未来を創る学力育成三木モデル

■〔クイズ!〕これって主体性?自主性?
次のうち、「主体性」を表しているのはどれでしょう?
(1)図書室の使い方がわかりにくいと感じ、先生に改善案を提出した。
(2)掃除の時間、誰に言われなくても自分の担当場所を黙々と掃除している。
(3)栄養バランスを考えた献立を自分で調べて料理を作り始めた。
(4)言われなくても宿題を自ら進んでやる。
(5)公園が汚れていることに気づき、清掃活動を提案し、仲間を集めて実行した。
答えは5ページだよ

■似ているようで異なる力
「自主性」と「主体性」は似ているようで、少し意味が異なります。
自主性は、与えられたことに対して自分の意志で取り組む力です。
一方、主体性は、目の前の課題を自ら見つけ、目的や意味を考えて行動する力です。

◇自主性
掃除の時間、先生に言われなくても自分から掃除を始める。

◇主体性
掃除の時間、決められた範囲だけではなく、「掃除の分担を工夫してみよう」「もっときれいにできる方法は何か考えよう」と自分から新しいやり方を考える。

■主体的な学び手
私たちの暮らす社会は、今、大きな転換期を迎えています。急速に変化する情報社会、多様化する価値観、そして地域が抱える課題の複雑化など、社会を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。こうした変化の中で、子どもたちが自ら課題を見つけ、解決に向けて学び続ける力を身につけること、すなわち「主体的な学び手」として育てていくことがこ
れからの教育に求められています。

◇主体性を身につけたらできること
・自分で考え、行動できるようになる
・目標を立て、粘り強く取り組めるようになる
・他者と協力してよりよい答えをつくれるようになる
・未来を切り拓く力が身につく
・困難を乗り越える力がつく

■将来につながる大切な土台
子どもたちが自分の意見を持ち、仲間と対話しながら課題に取り組む。こうした授業や活動は、自ら考え、判断し、行動する力を育む、未来への大切な土台となります。日々の学びの中で生まれる「考えてみよう」「やってみよう」という小さな気づきや挑戦の積み重ねが子どもたちを少しずつ成長させ、自信や意欲、協力する力を育てています。
4ページから三樹小学校、別所小学校、三木中学校で行われている「主体性を育む教育」の実践を紹介します。

問合せ:
(市)学校教育課 学校指導係
(市)教育センター