健康 〔特集2〕北播磨総合医療センター「最先端医療とチーム力で地域の健康を守る(2)」

■〔高い専門性で早期発見!〕内視鏡センター
令和7年4月に設立。センター化したことにより、より専門性の高いスタッフ、診療科の枠を越えた連携が強化されました。
1日の検査治療枠も大幅に増やし、遅滞なく病気を診断・治療することをめざして24時間体制で診療しています。

◆24時間365日遅滞なく病気を診断・治療
内視鏡センターは消化器内視鏡部門と呼吸器内視鏡部門を有し、内視鏡を用いた検査・治療を専門に行っています。内視鏡センターの設立により、1日の検査治療枠はセンター設立前と比べると月に100件以上増加しました。そのため、遅滞なく病気の診断・治療ができるようになりました。また、他の病院からの内視鏡検査の依頼も受けており、地域医療にも大きく貢献しています。

▽専門性の高い看護師が在籍
内視鏡センターには、消化器内視鏡技師の資格をもつ看護師が在籍しています。学会への参加を通して、洗浄や感染などについての知識を深めています。また、専門的な介助もでき、安全・安心な検査・治療を提供しています。

「患者さんの声を大切に看護の質を高めています」
内視鏡センター
看護師
空中則士さん

◆5年生存率が最も低い膵臓(すいぞう)がん
膵臓(すいぞう)がんは、初期段階では自覚症状がなく、早期発見が非常に難しいことから、5年生存率が他のがんと比べて極端に低くなっています。
膵臓(すいぞう)がんの生命予後(将来の生存の見通し)を改善するためには、がんをすべて取り切れる段階での早期発見・早期診断が極めて重要です。
当医療センターでは、胆膵(たんすい)疾患に対する超音波内視鏡検査(EUS)や内視鏡的逆行性膵すいたんかん胆管造影検査(ERCP)を得意としています。膵臓(すいぞう)がんは、今まで治療が難しいがんとして知られていましたが、早期に発見して治療を行うことで、完治に至るケースもあります。

▽5年生存率

◆全国でも数少ない精密膵臓(すいぞう)検診
当医療センターでは、人間ドックのオプション検査として、膵臓(すいぞう)に特化した精密膵臓(すいぞう)検診を導入しています。全国でもほとんど実施されていない希少な検診です。膵臓(すいぞう)が気になる方や膵臓(すいぞう)がんの家族歴がある、糖尿病などの膵臓(すいぞう)がんの危険因子がある方は、精密膵臓(すいぞう)検診のオプション検査についても検討してみてください。

■がんを防ぐ第一歩は“検査”から
近年、慢性膵炎(すいえん)の方が多くみられます。慢性膵炎(すいえん)の主な原因はアルコールの多飲、ストレスや遺伝的要因などさまざまな要因がありますが、初期には自覚症状がほとんどありません。
当医療センターが得意としている超音波内視鏡検査はCTやMRIでは捉えきれない疾患を早期に診断することが可能です。「気になる症状がない」と放っておかずに、検査を受けましょう。

内視鏡センター長
消化器内科部長・診療科長
消化器センター副センター長
大瀨貴之医師

問合せ:北播磨総合医療センター
【電話】88-8800