健康 〔特集〕生活習慣病ってなんだろう?(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県川西市
- 広報紙名 : 広報かわにし milife 令和7年6月号
今回の特集のテーマは「生活習慣病の予防」。生活習慣病の予防で心掛けておくことや、歯の健康との関係、かかりつけ薬局の活用などについてインタビューを交えながら紹介します。
■日本人における死因の半分を占める
不健康な生活習慣によって引き起こされる病気の総称である「生活習慣病」。
代表的な病気には、高血圧症や糖尿病、脂質異常症などがありますが、これらも含めて日本人の死因の50%程度を占めています。
■誰にでもなりうる病気
生活習慣病と聞くとおとなの病気と思われがちですが、そんなことはありません。
近年では、おとなだけではなく子どもにおける生活習慣病も増加しています。生活習慣病予防は全ての年代の人にとって無関係ではないのです。
■自覚症状が少ない生活習慣病
生活習慣病は自覚症状が少ない場合が多く、健康診断で指摘されて初めて気付くことが多い病気です。気が付いた時には、すでに重症化していたり重篤な合併症を引き起こしたりすることがあります。
早期発見できると、治療によって病気の進行を抑えることができます。生活習慣病を予防するために年に1度、健康診断や人間ドックを受け、早期発見・治療につなげましょう。
◇生活習慣病とは?
生活習慣病とは、食事、運動、喫煙、飲酒などの生活習慣が深く関係する病気で、日本人の三大死因である、がん、心疾患、脳血管疾患を引き起こす可能性があります。普段の生活習慣を改善することで予防することが可能です。
また、バランスの取れた食事と定期的な運動が効果的であり、子どもの頃から健康的なライフスタイルを維持することが重要です。
日頃から予防することで健康寿命を延ばし生活の質を向上させることができ、生きがいをもって健康で活動的な生活を送ることにつながります。
■死亡要因の半数は生活習慣病です
47.3%…死亡原因の生活習慣病が占める割合
◇3大死亡原因
・悪性新生物(がん)…24.3%
・心疾患…14.7%
・脳血管疾患…6.6%
・糖尿病 1.0%
・高血圧性疾患 0.7%
2023年人口動態調査より
◆令和4年度 市健康づくりについての調査報告書
◇定期的(1年に1回程度)に健康診断やがん検診、人間ドッグを受診している人の割合
◇健康診断やがん検診、人間ドックを受診していない人の理由
・心配な時は医療機関を受診できるから…14.8%
・すでに医療機関にかかっているから…13.0%
・面倒だから…12.6%
・健康だと思うから 11.9%
・忙しいから 11.1%
・なんとなく 10.4%
・対象じゃないから 5.9%
・はずかしいから 2.0%
◇健康づくりに意識的に取り組んでいる市民の割合
■子どもの頃から生活習慣を見直す
(一社)市医師会 副会長 坂田哲啓さん
患者さんとの対話の中で、「症状が進行する前に健診を受けていればよかった」と聞くことがあります。
厚生労働省では、特定健診の受診率の目標を70%、市町村国民健康保険特定健診では60%を目標としています。
しかし、川西市では国民健康保険特定健診の受診率が30%台に低迷しているのが現状です。
以前、生活習慣病は成人病と呼ばれていましたが、主な原因が加齢ではなく生活習慣にあることが分かり、名称が変わりました。
近年では、食生活の変化や運動不足などが原因で、おとなだけでなく子どもにも生活習慣病の兆候が見られています。
子どもからの生活習慣病を未然に防ぐため、市では小学4年生を対象に、「小児生活習慣病検診」を独自に実施しています。
子どもの頃から生活習慣を見直し、定期的な健診を受けるように心掛けましょう。