健康 けんこう広場

■香美町ひきこもり支援センター・ドーナツの部屋
~一人で悩まず 家族で抱え込まず まずは相談してみませんか~
ひきこもりとは、これまで「仕事や学校に行かず、家族以外の人との交流がほとんどないことが6カ月以上続いている状態」といわれていましたが、令和7年1月に国が策定した「ひきこもり支援ハンドブック」により、その状態の期間は問わないこととされました。
このハンドブックでは、ひきこもり支援の対象者は「社会的に孤立し、孤独を感じている状態にある人や、さまざまな生活上の困難を抱え、家族を含む他者との交流が限定的(希薄)な状態であり、支援を必要とする本人およびその家族」とされています。
国の調査では、全国で推計50人に1人がひきこもり状態であることが明らかになっています。ひきこもりといっても「自分の趣味などの用事の時は外出するが、仕事や学校などの社会参加の場がほとんどない人」「家族との交流はあるが、家からは出ない人」「自室からはほとんど出られない人」など状況もさまざまです。ひきこもりは病気や障害の名前ではなく、さまざまな要因から生じるもので、いつでも誰でもどの世代でもなり得るものであり、決して本人の「怠け」や「甘え」ではありません。

◆それぞれの気持ちを理解しよう
○本人
「生きづらさ」は本人が感じるもので他人が判断することはできません。環境になじめず、人との関わりに不安を抱え、自分を守るためにひきこもることもありますが、一方で社会とつながりたいという思いや現状への葛藤を抱くこともあります。

○家族
家族がひきこもり状態になると「恥ずかしい。知られたくない。家族だけで解決すべきだ」と抱え込んでしまいがちです。どうすることもできないと思い、諦めてしまうこともあります。本人だけでなく、家族も不安や焦りが募ります。

○周りの人
身近な家庭の様子が気になったとき、声をかけようか、タイミング次第ではプレッシャーを与えてしまうことになるためそっとしておこうか…と悩みます。

◆香美町ひきこもり支援センター・ドーナツの部屋とは
ひきこもり状態にある人やその家族の誰でも気軽に相談・交流でき、出かけられる場として開設しています。
日時・場所:香美町保健センター1階/月~金曜日 10時~16時
※祝日・年末年始除く
(分室)
村岡区中央公民館(つながろう村岡ドーナツの部屋)/毎月第3火曜日・偶数月第1火曜日
小代区総合センター(つながろう小代ドーナツの部屋)/奇数月第1火曜日
※分室の開設時間は13時~16時

○具体的な活動
ひきこもりの相談(来所・電話・メールなど)/ひきこもりがちな人の居場所/家庭訪問による支援/自立や進学、就労の支援など/家族会の開催

○どのような相談ができる?
人と話すことが苦手/外へ出ることが不安/やる気が起こらない/本人の気持ちが分からない/気軽に話せる仲間がほしい/気になる人がいるが、どう関わって良いか分からない など

○過ごし方は?
曜日を決めて利用する人、行きたい時間に利用する人などさまざまです。本人が過ごしたいようにしてもらっています。

○相談するには?
まずは電話してください。相談員が話を聞いた上で、本人の年齢や相談内容に応じて適切な支援をします。電話が難しい場合は、メールでの相談も受けます。
【電話】0796・34・9611【E-mail】[email protected]

現在、10~60歳代と幅広い年齢の人が利用しており、少しずつ利用者も増えています。気軽にちょっと寄れる場所がドーナツの部屋です。どなたでも、どのような相談でもすると、小さなつながりができ、支える輪が広がります。

問い合わせ先:役場健康課