- 発行日 :
- 自治体名 : 兵庫県新温泉町
- 広報紙名 : 広報しんおんせん 令和7年10月号 vol.241
町民の皆さんと町長が、気軽にまちづくりに関する情報や意見を交換し、今後の町政運営に反映させることを目的として、「新温泉町まちづくり懇談会」を開催しました。
本年度は「住宅環境整備、移住定住」をテーマに、対象者別に4回に分けて開催し、様々な視点から深くご意見を伺いました。
■まちづくり懇談会の開催状況
※会場は、(1)・(4)は町民センター(2階集会室)、(2)・(3)は浜坂多目的集会施設(2階多目的ホール)。
■参加者からの主な意見・提案内容等
▽空き家・住宅施策
・空き家バンクは「賃貸」「売却」だけでなく、「無償譲渡」の枠も検討してはどうか。管理ができず「タダでも引き取ってほしい」というケースは今後増えると思う。
・若い人たちにとって魅力的な物件となるよう、空き家のリフォームに町が積極的に関わることはできないか。
・若い世代が好む集合住宅が少なく、周辺市町へ流出している。民間による集合住宅整備が進めば、町に住みながら働く若者が増えるのでは。
▽働く場・生活基盤の整備
・補助金など金銭的な支援だけでは定住は難しい。安定した仕事や教育・医療など生活の基盤が整わなければ若者は住み続けられない。
・所得水準が県内でも低いことが、若者の流出につながっている。企業誘致や高規格道路の整備を進め、働く環境を改善することが重要。
・移住希望者には、住宅や仕事のことを個別に答えるのではなく、総合的に相談に乗れる体制を整えてほしい。
▽子育て・教育環境
・子どもの教育環境は移住定住の大きな決め手。少人数教育は大きな魅力になり得る。教育を「まちづくりの第一歩」として重視すべき。
・こども園の整備が遅れている現状は残念。子育て支援を進めるなら、施設整備も同時に取り組むべき。
▽地域の魅力・情報発信
・支援制度や取組は充実しているが、町内・町外ともに十分には伝わっていない。積極的に魅力を発信し、「選ばれる町」にする必要がある。
・町出身者やふるさと納税者など「関係人口」に向けた情報発信を強めてはどうか。イベント情報をSNSで事前に知らせるなどの工夫が考えられる。
・地区の魅力をもっと子どもたちに伝えるべき。子どもが「この町に残りたい」と思えるような情報発信が、将来の定住につながる。
▽交通・地域環境
・バスやタクシーの本数が少なく、高齢者が通院や夜間移動に困っている。公共交通の改善は生活環境の大きな課題。
・耕作放棄地が増え、獣害や熊の出没が問題になっている。住宅整備だけでなく、周辺環境の整備も大切。
・道路整備によって若者が町外へ出やすくなる一方で、高齢者が帰郷しやすくなり、その子や孫世代が町の良さを再認識する機会になる可能性もある。
▽地域社会と住民意識
・地域行事や当番が若い世代の負担になっている。定住を促すためには、地域の仕組みそのものを見直すことも必要。
・上の世代が「町へ戻らなくてもいい」と子や孫に伝えてしまうこともある。まずは大人自身が町を好きになり、暮らしを楽しむ姿を見せることが大切。
懇談会では、住宅施策だけでなく、仕事・教育・子育て・交通・地域環境など、暮らし全体を整える必要があるというご意見が多く寄せられました。いただいたご意見等については、役場内で共有し、今後のまちづくりに活かします。
問合せ:企画課
【電話】82-5624