くらし 議会だより 令和7年 第2回 山添村議会定例会の結果(4)

◆質問 大谷敏治議員
▽モータースポーツを活かしたむらづくり
1.モータースポーツを活かした村づくりについて
わが村の名阪スポーツランドでは様々な競技が開催されている。また海外でも人気がありインバウンド需要が見込まれるが、モータースポーツを活かした観光戦略の考えはないか。
2.村内回遊を促す取り組みについて
モータースポーツイベントの他、村内で開催されるイベントの来場者に、わが村をPRし村内を回遊する取り組みを検討してみてはどうか。
3.交通安全に関する取り組みについて
先日、ふるさとセンターでバイクイベントが開催されたこともあり、バイクでツーリングをする方が休日を中心に増えている。交通量の増加により事故の可能性が増しているが、交通事故を未然に防ぐためにも道路等の点検、維持管理が求められる。道路や施設における安心、安全のための交通安全対策についてお伺いする。

◆答弁 野村村長
本村の観光戦略について、村観光協会が地域資源として活用に磨きをかけている「星空・イワクラ・羊・和紅茶」を、村としても観光資源として位置付け、シティプロモーションを行っていく考えであり、今もってはモータースポーツによる観光戦略は考えていない。
また、村内回遊については、「ガストロノミー・サスペンスツアー」を開催するなど、既に村観光協会が取り組んでいるところであり、引き続き村観光協会の取組に対し支援していく考えである。
次に、交通安全に関する取り組みについて、村民の暮らしに密接した道路整備を優先的に取り組んでいるが、ツーリングやイベント等で来村される方の安全の確保についても取り組みを進めているところである。道路、橋梁等施設は道路法に規定されている5年に一度の定期点検の実施と、劣化判定の出た橋梁は修繕を着実に進めていることに加え、既に令和5年度にに村道認定路線のうち、村内の幹線、地域間を連絡する主要路線である特1級、1級路線について、点検車両を走らせ舗装劣化状況を確認する路面性状点検事業を実施しており、通行量が比較的多く、劣化度が進行している箇所から順次舗装改修に着手している。また、国道や県道についても舗装改修や白線引き直し、交差点安全対策など、県道路当局に向けしっかり要望してまいる。財源や人員に限りがある中だが、道路管理職員や現場作業員による定期巡回も強化するなど支障を可能な限り未然に把握するとともに、村内建設業協会様との防災協定に基づく緊急対応体制も構築しており、官民協働で早期対処する姿勢で取組みむので、住民の皆様からの通報などご協力をお願いする。

◆質問 野村信介議員
▽熊出没の対応について
熊が村内で目撃され、村民に衝撃が走っている。カントリーパーク大川の近くである。大きな影響が懸念されるが、村としてどのような対応をされる予定か。

▽片平地区の断水について
ゴールデンウィーク中に、片平地区の全戸で断水が発生した。ポンプが働かなったことが原因と聞いているが、詳細は知らされていない。今後の対応をお聞かせ願いたい。

▽分校の今後について
村長は分校を廃校にした後、新しい学校法人や民間団体が分校を引き継ぐ道を模索したいと、色々な機会に述べているが、具体的にはどのようなものか。母校がなくなるかもしれない気持ちだけでなく、今後どのような事業者に引き継がれていくのか心配する村民に説明願いたい。

◆答弁 野村村長
熊出没の対応について、本村では5月26日、27日と相次いで目撃情報が寄せらた。村民の方が撮影された写真や動画が決め手となりクマと断定され、これまで県北部には生息していないという通説が覆り、異例の事態として、山添村としても重く受け止めている。村としては、目撃情報が寄せられた初日から防災無線やめえめえアプリでの注意喚起、目撃地区周辺大字区長様への電話周知、隣接市町村への情報提供などを行った。また、クマの習性を理解した行動が求められるため、それを記述したチラシを新聞折り込みにて配布した。加えて、防犯対策のため学校の下校スクールバスの運行時間に合わせて職員が交代でパトロールを実施し、住民の不安低減に努めている。目撃されたクマは推定1歳程度の子クマと見られ、天理市、山添村、奈良市東部と目撃情報が移動したことから、母クマから分散し、移動している可能性があるのではと考えている。現在、県と連携し、クマの専門家を招聘し、足取り調査を実施する予定である。目撃されたクマが定着しているのか、通過したものかなど考察し、専門家の意見を伺いたいと考えている。クマは人を食べる習性がある動物ではない。正しい生態を理解し、出会ってしまったら難しいかもしれないが、落ち着いて見守り行動していただきたい。
次に片平地区の断水について、原因は、浄水場の計器盤の異常によるもので、故障によりろ過ポンプが停止になっているのにもかかわらず、計器盤上では「ろ過ポンプ運転中」と表示され異常なしと判断したこと、また、本来こうした異常があった場合に、集中監視装置により役場や水道担当職員に異常の通報がされる仕組みになっているが、その通報システムも今回は機能しなかったことがあわさって断水が起こったと思われる。断水後、直ちに浄水場及び電気計装設備の点検を行い、機器の劣化が見られたブレーカー等については、交換を行った。集中監視装置についても、保守業者に点検を依頼し、現在原因を調査しているところである。給水事業はライフラインの一つであり、住民生活に欠かすことのできないものである。今後は、機器の点検、老朽部品の早期交換、監視システムの定期的な保守など、このような事案が二度と起こらぬよう対策を講じる。この度は、片平区及び区民の皆さまには、大変ご迷惑をおかけしたこと、この場をおかりしてお詫びする。
次に分校の今後について、現在、積極的な模索は行っていないので、具体的にお答えできるものはない。もし学校法人化をはじめ、民間による学びの機関等から問い合わせの機会があれば、分校施設の活用やその運営方針をふまえ、住民の生活や文化等、山添村の発展に寄与できるような視点で検討していきたいと思う。今後、学校法人という枠組みに捉われることなく、農業・NPO等の法人、企業など、様々な方面を視野に入れ、同じ視点をもって皆様とともに模索させていただく。分校の今後と同時に、現在の在校生の学びを支援していくことが重要と考えている。分校生と一般の方が一緒になって活動しているYAMAZOEオーガニックスクールは、分校が閉校しても、内容を工夫しながら継続していく。